引換券
※ネタです。
「すいませーん。予約したんですが、ここで合ってますか?受付場所って。」
「そうです!ここで大丈夫です!えー・・・引換券はぁ・・・。」
「あります。はい。どうぞ。」
「ありがとうございます!では少々お待ちください!」
~30分後~
「・・・店長さん?」
「はい。なんでしょうか?」
「私が持ってきたのって引換券で間違いなかったですよね?」
「はい!引換券でしたよ!ですから・・・。
あ、準備出来たみたいです!こちらへどうぞ!」
「はい。・・・これですね?よく見ますよね、このプランターは。はい。まずは・・・プランターを洗う・・・今回は洗ってあると!はい、分かりました。じゃあ・・・はい!下に・・・敷いて・・・。」
「そうですね。均等に敷いてください。隙間があると・・・。」
「違うな。これ。」
「どうされました?予約されたお客様ですよね?」
「いや、その・・・ガーデニング講習会の予約をしたんじゃないんですよ。予約したのはそれじゃないんです。・・・あのぉ、ここってぇ、カードショップじゃないですかぁ?だからぁ・・・。」
「あ・・・あー!そうでしたか!すいません!副業で園芸講師もしてるもので!てっきりそっちのお客様かと!すいません!気が付きませんで!」
「それならいいんですけどね。」
~さらに30分後~
「・・・店長さん?これ・・・。」
「はい!準備出来ました!ではその引換券を真ん中に置いてください!」
「はい、分かりました。・・・これで本当に呼び出せるんですか?」
「大丈夫です。この引換券と引き換えに、地球外生命体である彼等を呼び出せます。成功率72%の私なら呼び出せるはずです。」
「成程・・・。手を空に掲げる・・・はい。・・・ですね。手がポカポカしてきた様な感じがします。・・・言われてみればそうですね。来そうな感じがしますね、地球外生命体である彼がすぐ隣にいそうな・・・。
違います。全然違いますよ。これ。」
「え?でも引換券をお持ちで・・・。」
「確かにね、地球上にいなさそうなクリーチャーが描かれている事もありますよ。MTGのカードには。でも、それだけじゃないですか?地球外生命体を呼び出すなんて1㎜も関係ないじゃないですか?カードの!カードの予約をしたんです!これはその引換券なんです!」
「え・・・あ!あっ!すいませぇん!地球外生命体とのコンタクトを得意としてるもので!つい!その予約だと!すぐっ!すぐ準備しますので!」
「お願いしますよ。今度こそ。」
~さらにさらに30分後~
「さぁ、始まりました!引換券保持者VS店長!引換券争奪BO3パイプ椅子会議室御用達デスク、ノー有刺鉄線デスマッチ!本日注目のこのカード!私、店長の対戦相手である引換券保持者の胸中は如何ばかりか?!控室の彼にインタビューしてみたいと思います!意気込みを!お願いします!」
「引換券タイトルホルダーとして・・・。度肝を抜くようなね・・・。バカデッカイデュエルを・・・。
違うよ。違うんだよ。店長。これじゃないんだ。」
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。