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ブッダに学ぶアンガーマネジメント。怒りをクーリング・オフして幸運を引き寄せる裏技。

「あいつ、マジでむかつくわ!!」

なんて言っちゃってるあなた〜〜!
そんなことばっかり口に出すと、幸運が逃げていくそうですよ〜!

いやいや、そんなこと言われても、
ムカつくものはしょうがないですよね?
腹の立つ気持ちを押さえ込んでいると逆に身体に悪いですよね?

わかります。

そこで、名案です。

腹が立ったときや愚痴を言いたくなったとき、
それを吐き出したあと付け足せばすべてをなかったことにできるある言葉をお伝えします。

その言葉とは、

「まぁ、わかるけど・・・(小声)。」

です。

人の悪口や、愚痴を口にすると幸運が逃げていくそうですが、
直後に「まぁ、わかるけど・・・。」を付け足せば、
それは「悪口&愚痴」に認定されません。
つまり幸運は逃げていきません。

試しに言ってみましょう。

腹の立つシチュエーションを思い浮かべてみてください。
相手は架空の人物でも漫画のキャラクターでもいいので、ありありと思い浮かべましょう。
その人に理不尽なことをされましたか?
嫌なことを言われましたか?
笑い者にされたのかもしれません。
どうですか?
怒りがムカムカと燃え上がってきましたか?
怒りがメラメラと業火のごとく勢いを増しましたか?

では、いきますよ?

せーの。

「あいつ、まじでくっそむかつくわ!!!」

はい、間髪入れずに、せーの、

「・・・まぁ、わかるけど・・・(小声)。」

どうでしょう?
なんとなく、怒りの炎が少しだけ小さくなった気がしませんか?

はい、ギリセーフ!
おめでとうございます。
幸運はあなたのところに留まりました。
よかったですね。
怒りのクーリング・オフ』成立です!

さて、
「まぁ、わかるけど・・・。」
を付け足すだけで、なぜ悪口ではなくなるのか。
その理由は後半でお話します。

お釈迦さまは言いました。
「生きることは苦です。そして、怒りは苦の現れです。」

人間は生まれた瞬間から「怒り」を持っているんです。

例えば、最近では「バーストラウマ」なんて言われますが、
赤ちゃんが産道を通ってくることは相当な苦しみ(=怒り)なんだそうです。
あなたはいきなり苦しみ(=怒り)を経験してこの世に生まれたわけです。
「怒り」は人間の初期設定だったんですね。

ということは、あなたは怒っても、べつにいいんです。
だって、それがデフォルトですから。

お釈迦さまによると、すべての怒りは10種類にまとめられるそうです。
それらをまとめるとこうなります。

①基本的な怒り

これが基本です。
ちょっとした不快感です。
「なんか嫌な感じ。」ってやつです。
この怒りが元になって9種類の怒りに発展します。
この時点では、なんの問題にもならないぐらいの小さな火種です。

②激怒

「私はいま怒ってるな。」
「この人、怒ってるな。」
と認識できる一般的な怒りです。
「①基本的な怒り」が表に出てきた、と言った具合です。

③怨み

「あのときマジで腹が立ったわ。あ〜、思い出したらまた腹が立ってきた。」
これです。
過去の出来事を思い出して、怒りが再燃するパターンです。

④粗探し

他人より劣りたくないために、相手の粗探しをしてしまう怒りです。
「あの人、そういうとこがダメだよね〜、やだやだ。」
とかよく言っちゃう感じです。

⑤マウンティング

とにかく相手の上に立ちたがる怒りです。
「なんでできないの!?だいたいアンタはいつもこうなのよ!」
とか言っちゃう感じです。

⑥嫉妬

これは、わかりやすいですね。
自分の嫉妬は押さえ切れないのに、他人の嫉妬はポカ〜ンとみることができるという一面もあります。

⑦ケチ

ケチも怒りです。
多額のローンを組んで高級車を新車で購入したと友人に教えたら、
「いいな、運転させてよ!」なんて言いながらピカピカの運転席に乗られたときに、
「おい、俺が頑張って買ったのに、なんだよ・・・。」とか内心で思っちゃうのもこの怒りです。
「誰にも分け与えたくない」という感情です。

⑧凝り固まった自我

頑なになりすぎて、誰のアドバイスも受け入れない。
これも怒りです。
「私に指図をするな。」
「あなたがそう思うだけで、僕にとっては違いますから、それではサヨウナラ。」
とか言っちゃう感じです。

⑨後悔

意外かもしれませんが、後悔も怒りです。
「もっと勉強しておけばよかった。」
「あのとき気の利いた言葉をかければよかった。」
どれも、過去の自分に対する怒りです。

⑩異常な怒り

理屈のない激しい怒りです。
理由もなく燃え上がる激しい怒りです。
語弊を恐れずいうならば、大量殺戮などを起こしてしまうような、理由も理屈もない理不尽で巨大な怒りです。

これらは「私は何番のタイプ〜!」というお話ではありません。
この10種類の怒り全てを僕たち人間は全員が持っているのです。
どれかひとつではありません、10種類全部を僕たちは心に潜めているのです。

そのうえで、
『もともと我々は、怒りを持っているものなのだ。』と理解することが最も重要なのです。
と、お釈迦さまは言いました。

それでは、話を戻しましょう。

人の悪口や愚痴を言ってしまったとき、
「まぁ、わかるけど・・・。」を付け足せば大丈夫な理由についてです。

では、試してみましょう。

今度は、唐突に「まぁ、わかるけど。」の部分だけを声に出してみましょう。そしてその直後に、あなたの思考の動きを観察してみてくださいね。

いきますよ?せーの、

「まぁ、わかるけど・・・。」

ご自分の思考を観察しましょう。
あなたはいま、無意識に何を考えていますか?

もう一度、せーの、

「まぁ、わかるけど・・・。」


どうですか?

頭の中の声が、
「なにが?」
「なんのことが?」

って聞き返してきませんでしたか?

そうなんです。
「まぁ、わかるけど。」って言っちゃうと、
脳が自動的にその理由を探し始めるんです。


「あいつ、マジで腹たつわ!・・・まぁ、わかるけど。」
すると脳は、あなたを怒らせた相手の行動の理由を探し始めるのです。

そして、
「あいつも働き詰めで疲れてたのかな。」
「お腹が空いてたのかな。」
「今朝、奥さん(旦那さん)とケンカしたまま出てきたのかな。」
「ま、俺もいけないとこあったし。」
なんて、思えてくるのです。

そしてそれは嘘でも空想でもいいのです。
とにかく理由が見つかってしまうことがポイント。

そうすれば面白いもので、
怒りの炎は種火ぐらいまでには小さくなっていきます。

さらに、
「この怒りは『④粗探し』のパターンだな。」
なんて、俯瞰視でき始めたらしめたものです。
お釈迦さまの言う、「もともと我々は怒りを持っている、と理解している」というプチ悟りレベルに到達です。

怒らないように怒りをコントロールすることは永遠に難しいかもしれません。だって、人間のデフォルト機能なんですから。それができればそれこそお釈迦さまの悟りレベルでしょう。
でも、怒りがあることを理解することは少しだけ簡単なのかもしれません。

ですから、この『怒りのクーリングオフメソッド』をぜひとも試してみてください。なかなか良いですよ。

ま、それでも簡単にできない僕やあなたが、人間っぽくて大好きですけどね。

本日も文末までお付き合いいただきありがとうございました。
フォロー、スキ&シェアをいただけるととても励みになります。

それでは、また次回。

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