ドキッ!閉店だらけの西池袋グルメ情報
これも結構有名な話なのでいまさら説明は不要かとおもいますが、わたし25歳から30歳までの5年間、西池袋の居酒屋で働いていたんですね。主にホールのお兄ちゃんとして。最初はアルバイトだったのですが紆余曲折あって半年後ぐらいから社員になり、結構やりこんでました。
一時はもう俺にはこの道しかない、こうなったら池袋の居酒屋王にオレはなる!どどん!ぐらいのふんどしの締め方をしていたんですが、人生齢50歳となりふと振り返ってみるとぜんぜん他にも道があったわけですね。若い頃の思い込みのパワーってすごい。
で、振り返りついでにその頃によく足を運んでいた飲み屋、食べ物屋の類ってどうなってるんだろう。コロナ禍でしんどいおもいをしているんじゃないか。むかしお世話になったお店たちを応援しにいこうかなっ、といろいろ検索してみたわけですよ。
するとこれがあなた。どの店もこの店もあとかたもなくなってますやん。数十年の歴史に幕、なんて書いてあるのはまだマシなほうで。ひどいのになると情報すら載っていない。
そこで今回はわたしの第三の青春でもある西池袋グルメの立役者たちを紹介します。ブクロ、特に西口で飲むときにこのあたりの店の名前を知っていたりすると「懐かしいね」と一目置かれるかもしれません。ただし土地柄袋叩きにあわないとも限らないので発言には要注意ですぞ(風俗レポート文体)
■餃子楼(ぎょうさろう)
この店を知っているだけでなく、足を運んだことがあるというあなた!あなたは立派な西池袋原人です。創業昭和22年。ときわ通りに燦然と輝く餃子ビル。ぼくが足を運んでいた時点ですでに築50年はあろうかという佇まい。
焼、揚、水はもちろん味噌餃子とか手羽餃子とか、いろいろトリッキーなバリエーションを用意して、毎日通っても飽きないお店でした。行くのはだいたい夜中の1時か2時ごろでしたね。
■皿寿司ゆう
本格的な寿司が安く食べられる、しかも回転ではない。ということでそれはそれは足繁く通ったものです。車だん吉に似た大将(なんちゃって、というのが口癖)と、小さくてかわいくて大将の寒いギャグを冷たくかわすことで人気を集める奥様のふたりでお店を切り盛りしていました。
一皿200円(一貫100円)から、という良心的な価格の割にネタはしっかりしていたし、だん吉の握りの腕もピカイチ。ぼくはこのお店で「石狩巻(サーモンにいくらを乗せた海苔巻)」の旨さにやられて痛風寸前までいきました。残念ながら2018年に閉店してしまったようです。
■南国本店
なぜだ?隣の南国ファミリーは食べログに掲載されているのに、南国本店は掲載保留扱い。おそらくコロナで本店のほうはクローズしているのかもしれません。まあ、南国でもファミリーでも似たかんじなので大きな問題はない…のですが。
しかしなぜかわたしが仕事上がりに厨房の先輩と足を運ぶのは本店のほう。単に先輩がファミリーより本店のがスキだったからかもしれません。西池袋にどっかり腰をおろしている老舗正統居酒屋です。ほんとによく行った。地回りの本職のカレンダーとか飾ってあって、とにかく落ち着くよ。
■かずとら
西池袋の丸井の裏にひっそりとお店を構える居酒屋。地下に降りていくと中は舞台のセットのようで結構広いです。
このお店、ぼくの勤務先のお店を強く意識しているかんじでした。メニューでいえば納豆の唐揚げがあったり、内装も中二階の半個室があったり。まあ、いまでは特に珍しくないし、当時もそんなに目くじら立てなくても、とおもってましたが、板前さんや経営者は憤懣やるかたない様子。それはそれとして夜中まで営業してたのでよく通いました。
食べログでは「掲載保留」ですがグーグルマップだと「閉業」というキツイ言い方をされてますので、まあ、なくなったんでしょうね。
■いもや(いもはち)
所変わって椎名町。千川に住んでいたこともあり、仕事帰りによく立ち寄った居酒屋です。当時からボロボロだったのですが、ネットによると先日、建物ごと改修となったそうで10月15日で閉店だそうです。
ここはとにかく安い。そして朝まで無駄に店が開いている。「ひまつぶしくつろぎの里」がキャッチフレーズです。近所に住む日芸の貧乏学生が吐くまで飲んでひとり2000円、みたいな肝臓の痛めつけ方をしているのが微笑ましい光景でした。
しかしこのいもやだけは食べログで閉店扱いにも掲載保留にもなってないんですよね。どうなってんだ?口コミにも閉店の話が書き込まれているのに。
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ほかにもまだまだでてきそうなのですが今日はここまで。ここで紹介したお店で開いているところはない(南国ファミリーぐらい?)のですが、なくなるとなくなるで「もっと行っておけばよかった」などと都合のいいことを思うのが人間の性です。
みなさんも「そういえばあのお店、しばらく行ってないな…」という思い出の飲食店があれば、しっかりと感染対策を行なった上で足を運んでみてはいかがでしょうか。お店のスタッフや店長さんたちの「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」に、これまで以上のあたたかみを感じられるかもしれませんよ。
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