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お盆の料理・宮城県の「おくずかけ」は予想以上においしかったです。

もうすぐ送り火、お盆休みが終わった人も多いでしょうかね。きょうのお昼は宮城県に伝わる料理、おくずかけを作りました。

お盆の時期に作られる、野菜たっぷりの精進料理です。写真でわかるとおり麺も入っていますが、その説明はおいおいと。

具材

材料はこんな感じです。

ゴボウ、ジャガイモ、ニンジン、インゲン、右下の丸いのは「豆麩」という小さなお麩で、左下は油揚げ。私は油揚げをこんなふうに細かく刻んで、すぐ使える状態で冷凍しています。

ほかに聞いたところでは、サトイモ、ミョウガ、糸コンニャク、豆腐、ナスなども入れる人あり。郷土料理は家の数だけ味があり、が基本ですな。

おくずかけ、基本はお盆、そしてお彼岸の時期にお供えするもの。なのでお出汁は精進で昆布、そして干しシイタケを使います。干しマイタケを使うという人もいましたよ。
味つけは醤油に塩とシンプルなので、ここはケチらずたっぷり昆布と干しシイタケを使いたいところ。
私は水出し派、半日前ぐらいに昆布と干しシイタケをタッパーなどに入れて水漬けしておきます。

具に欠かせないのが白石温麺(しろいしうーめん)。宮城県白石市の特産品で、そうめんより太めの短い麺です。

と説明しつつ、スミマセン! これはひやむぎを半分に折ったもので代用。うちの近所では買えませんでした。
宮城県ではポピュラーなもので、東京に仕事で出てきた子が「親からの詰め合わせ便によく白石温麺入ってるよー」なんて言ってるのも聞いたことがあります。確実なところだと、池袋の「宮城ふるさとプラザ」で買えますよ。

レシピ

こちら『ごっつぉうさん 伝えたい宮城の郷土食』(河北新報出版センター)のレシピを参考にしつつ、県民のかた数名に聞いた作り方を混ぜて自分流で作っています。

といってもごくシンプル、

1:野菜類の皮をむいて小さめに切る

2:その間に温麺を煮ておき、水ですすいでよく洗い、ざるに上げておく

3:だしを沸かし、ニンジン、シイタケ、油揚げ、ゴボウを煮る

4:醤油、塩で味つけ。あとで麺が入るので濃いめに。

5:インゲン、ジャガイモ、豆麩を入れて煮て、火が通ったら水溶き片栗粉でとろみをつける

これで完成です。

火の通りにくい根菜を先に、そのほかは後で。本来は「おくずかけ」ですから葛粉でとろみをつけますが、片栗粉で代用しています。

うーん……やっぱり昆布&干しシイタケのだし、好きだなあ。そこに具材の甘みや香りが加わって、実にホッとする味。お腹、落ち着く。レシピを一見するとショウガや酒も加えたくなりますが、野菜とだしだけで充分だなあ…と気づかされました。

お盆の頃の暑いとき、あえてこういうトロッとした温かいものを胃に入れるの、いいですねえ。

よい暑気払いだ。

あ、ちなみに緑のはインゲンですが、先の本にはササゲ(ササギ)とあります。インゲンで代用しておりました。

温麺はきっと本来、煮汁の中に入れて一緒に煮たのだと思います。しかしこうすると麺の塩分が加わってしまうので、減塩も考えて別に煮ています。

ちなみにこちらは香川県の郷土料理、なすそうめん。ナスと油揚げを煮た汁に昔は直接そうめんを入れていましたが、現在ではやはり減塩を考えて、別ゆでする人が多いよう。

レシピは世につれ。

私は小学校時代を仙台で過ごしました。白石も昔、親に連れていってもらったなあ。今度はおくずかけを訪ねて、白石を再訪してみたいと思います。給食でも出ているようですよ。ちょっと話は飛びますが、「今の時代、郷土料理や行事料理を子どもたちに伝えられるのは給食しかない」と使命感を強くしている栄養教諭さんや給食栄養士さん、少なくありません。

想像以上にうまかったおくずかけ、家人も気に入ってくれました。

今度、また作ろう。


#郷土料理  #コラム #食 #料理 #宮城

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ダンケシェーン
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フードライター。著書に「県をひとつのおにぎりで表すとしたら?」をコンセプトにした写真絵本『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし』(集英社)など。新著『自炊力』(光文社新書)が現在4刷に。連絡先→ hakuoatushi416@gmail.com
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