近日中にバジルのパスタが食べたい

仕事が終わり、同棲中の彼氏に「近日中にバジルのパスタが食べたい」と連絡した。無性に食べたくなったのだ。

本当は今日食べたいけど、彼は今日は和食の気分かも知れない、仕事で疲れて料理なんかしたくないかもしれないと思い、あえて付け足した「近日中に」。

なんとなくジェノベーゼとサラッと言うのが気恥ずかしくて、あえて言い換えた「バジルのパスタ」。

こういう小さなことをいつも考えてしまうのだけど、その度に「考えすぎだよ」と彼が笑ってくれるのが嬉しいし、安心する。


私は食べるものにこだわりがなくて、食べられればそれで良いと思っている。だから料理は苦手。
それに対して彼は、料理好きで、いつも美味しいものを作る。
同棲前に家事の分担を相談して、料理はお願いすることになった。おかげで美味しくて栄養のあるものを毎日たくさん食べられる。

ジェノベーゼパスタと色んな副菜が完成に近づき、キッチンから良い匂いがしてきた。
「できたよ」と呼ぶ声と同時に、読んでいた本を閉じ、急いでリビングへ。
あっという間に完食した。


疲れやストレスの解消法は時期によって異なる。カフェに通ったり、運動したり、飲みに出かけたり。
今は専ら、食べること。


半年ほど前から心療内科に掛かっている。軽度の鬱傾向と言われている程度だが、心が不安定になると必要以上に心配したり気を遣ったりして人一倍エネルギーを消費するので、身体も疲れやすい。
仕事が終わって会社を出るとどっと疲れ、歩く足が重く、帰宅後しばらく動けない日もある。疲れすぎて涙が止まらないこともある。

それでも、美味しいものをたらふく食べれば、幸せな気分になれる。最近気持ちの浮き沈みが小さい日が続いているのはそのおかげかな。


又吉直樹さんのエッセイ「東京百景」を読み終えた。
又吉さんの頭の中で繰り広げられる世界に入り込んだような、現実か空想かわからないような不思議な気持ちになる場面がいくつかあった。エッセイだけど、小説のような。
小説は苦手だからあまり読まないのだけど。

本屋に行くと時々5冊ほど一気に買ってしまうことがある。この「東京百景」も、先日買った5冊のうちの1冊。
残り4冊はまだ読めてないけれど、又吉さんの「月と散文」が気になって仕方ない。
4冊読み終えてから読むか、先に読むか。
好きなことで迷うのって楽しい。

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