見出し画像

カードキャプターさくらになれない私

さくらちゃんといえば、さくらちゃんといえば「ほえええ」である。
さくらちゃんが言うからかわいいのだ。人間年齢でいうと(noteでは風という設定なのだ)アラサー(具体的な年齢は言わんぞ)のわたしが、職場で、日常生活で、「ほええええ」なんて言ってみろ。日本が、世界が、悲鳴を上げてしまうぞ。

アラサーである。いつの間にか、アラサーである。

10代で生きることに絶望し、20代前半で「その時に備えて」いつも肌身離さず持っていた私は、絶望と、希望と、再生を繰り返しながら、ここまで来てしまった。

この世とあの世の境目に立ち、いつも3歩手前で引き返していた。「寄せては引き返す波のよう」とは誰が言ったか忘れたが、私の生も波のようだと感じる。

その間に、私と関わりのあった人たちは、恋人が出来たり、結婚したり、子どもが生まれたりと、地に足をつけて、波ではなく海のようにどっしりと、構えていた。

吾輩はアラサーである。恋愛経験はまだない。

20代後半の、好意というのは、特別なもののような気がする。
好きだ。顔というより、表情が好きだ。表情を形作る目とか口とか、パーツが好き。私の好きなものが集まった表情が大好きだ。睫毛の一本一本まで数えたくなってしまう。姿勢が悪い所が好きだ。身長が高くて立つとすらりとしているのに、それを台無しにするかのように背中を丸めて座っているところがかわいくて好きだ。髪を切ると「なんでこの髪型にしたんだよ」と思うような、馴染んでいない坊ちゃんのような髪型が可愛らしくて好きだ。言葉遣いが丁寧なところが大好きだ。きちんとすべきところできちんとしている人は信頼できるし尊敬する。

もう一度言う。吾輩はアラサーである。恋愛経験はまだない。

こんな思いを今日も拗らせつつ、「どうせ私なんて誰も好きになってくれない」と拗ねつつ、「いつか私も、心の底から大切だと思われてみたい」と期待するのをやめられない。だって、まだアラサーだから。まだ、完全にあきらめなくても、大丈夫・・・だよね。

さくらちゃんなら、「絶対に大丈夫だよ」と言うシーンである。


好きな人とずっと一緒にいたい、だから結婚するのか。子どもがほしい、だから結婚するのか。既婚者という立場が欲しい、だから結婚するのか。

分からない。分からないよ。ほええええ。でも、人生の中で一度くらいは、愛し愛される経験があってもいいんじゃない??
私は恋愛がしたい。心の底から、思い切り恋をして愛したい。

ごちゃごちゃ言わずに、考えずに、触れられる権利が欲しい。

あーあ、あの人と結婚できますように!!
(結婚、というより、ずっと永く一緒にいたい。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?