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40年前の自分へ

 2月の中旬になるとお雛様を飾る。が、一人で七段飾りを出すのが結構きつくなってきた。
 そこで、40年近く前の結婚披露宴で友人たちからもらった「夫婦こけし」を飾ろうと思いついた。
 普段開けない棚の中にひっそりと置かれたままになっていた高さ50センチ、幅13センチくらいの2体のこけしを出してきて、床の間に毛氈をひいて飾った。
 あらためて見ると、披露宴の最中に書いてくれた出席者の寄せ書きがたくさんあった。
「結婚おめでとう!!幸せになってね○○」「今日の感激を忘れずに ○○」「いつまでも明るい家庭を築いてください。○○」・・・。
 まるで古い映画のワンシーンを見ているように、その時の光景が浮かんできた。
両親のうれし泣きの姿、遠くから駆けつけてくれた友人たちの笑顔・・・・。
会場が輝いていたように感じる。
 
 そして、宴が終わった現実は・・・。
 夫の家族との同居。大正生まれの姑に「ヨメは女中だ!」(いつの時代?)
 フルタイムで仕事をしながらの子育て、親の介護、自分の病気(がん)・・・本当にいろいろあったなあ・・・。
 40年前の自分に伝えたいこと。
人生、どんなに辛く苦しいことがあっても、かならずよくなる時が来るよ。
だから、何とか今を乗り越えてね。きっと「昔はこんなことがあったなあ・・・」とのんびり振り返れる日が来るから、と。

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