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何歳になっても学べる

 仕事をしていると、多くのことを学ぶ。それもみんな、私よりもずっと若い人たちから。

 日本語教師の同僚から学ぶことも多いのだが、一番学べるのは、日本語を学ぼうとしてはるばる海を渡ってきた学生たちからだ。

彼らは「日本で学びたい」「日本で働きたい」そう思ってこの日本語学校で学んでいる。

 この2年間、オンライン授業になったり、対面になったり、彼らの理想とは大分異なった日々になってしまったと思う。

 それでも、一生懸命日本語を身に付けようとする彼らを見ていると、「教える方も一層がんばらなくちゃ・・・」と思う。

 日本の文化、日本語を通してみる日本人の考え方など、世界の中でも「難解語」と言われる日本語を日々、理解し、話せるようになろうとしている。

 多くの学生はアルバイトをして自分で学費を納めながら、漢字、語彙、読解、聴解、会話などの授業を受けている。

 今日は「箱根駅伝」を取り上げて日本語や日本の文化について勉強した。

 授業の最後に、「なぜ、日本人は“箱根駅伝”のテレビ中継を見続けたり、応援したりするのでしょうか」と聞いてみた。

「大学生が頑張って走る姿に感動するから」(ベトナム人)とか「目的に向かって努力することが日本人は好きだから」(中国人)などと、自分の話せる日本語でちゃんと答えてくれた。それでもさらに聞いてみたら、ある一人の学生(ブラジル人)が、「チームで協力して頑張ることが日本人にとってとてもいいことだから」と答えてくれた。

そうか、そこに気づいてくれたのか!! 

私は、若い外国の学生たちからそういう言葉が出てきたことに感動してしまった。

「教えているほうが教わってる」と感じることがたくさんある。

人は何歳になっても学べるんだな、と思う。

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