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今年の夏に絶対やって欲しいノベルゲー厶「イハナシの魔女」

イハナシの魔女の話をします

まず、PVとサイトを見て「お?」と思ったあなたは、下手に情報入れる前に購入してプレイすることをおすすめします。
ジャンルとしてはノベルゲーム、王道ラブコメちょっとファンタジーボーイミーツガールです。
以下、微妙にストーリーに触れつつこのゲームのいいなと思ったところを紹介していきます。

アカリちゃんかわいいやったー!

キャラクターがみな一生懸命

幼い頃に両親を亡くした「西銘光」は、高校一年生の春、育ての親である叔母から祖父の家で暮らすよう言い渡される。
不安を胸に祖父の家を訪ねるも、祖父は海外へ移住してしまっていた。
〜中略〜
途方に暮れた彼は夜のサトウキビ畑をさまよう。
そこで不思議な衣装に身を包んだ少女「リルゥ」に出会った。
自活力皆無の元高校一年生の光。
日本の常識をまるで介さないリルゥ。
2人は協力し合って小さな島で暮らしていく。
しかし、リルゥには渡夜時島へとやって来た目的があり……。

公式サイトのSTORY項より

というわけで、身よりもなく放り出された主人公である光と、出自の知れないリルゥの出会いからストーリーは始まります。
この二人を中心に、光の幼馴染でありスーパー美少女であるアカリちゃん(ただし幼馴染だったころの記憶はない)やアカリちゃんの「敵」である妃里子、ひょんなことから知り合いになる保険販売員の比嘉や不良の兼城らとの交流を深め、ときに夢を叶えるため、悩みを解決するための手助けをしていきます。

突然ですが、リルゥは魔女です。魔法が使えます。
火を出したり空を飛んだりは序の口で、「契約」をしてより高位の魔法を使うことも出来ます。
え?誰と契約するのかですって?それは…ゴニョゴニョ

ともかく、この大小様々な魔法を使って彼らの夢や悩みの解決の手助けをしていくのですが、いくら魔法でもどうにもならないことはあります。リルゥの手の及ばないところであったり、魔法の威力が及ばなかったり、そもそも魔法自体が…
そんなときでも、彼ら彼女らがとても一生懸命なのです。当人だけでなく、周囲を取り巻く人物が皆、一生懸命なのです。
魔法の効果はそれは絶大ですが、それだけでは何も成せません。各々が各々の思う全力を尽くし、何かを成す。そんな場面が幾度となく有り胸が熱くなります。

このゲームには敵がいません(「敵」はいますが)
皆が自分のなすべき正義のために戦っていて、時に葛藤しながらも進んでいきます。
序盤出てきたとある人物に対して「この人もそうだったのか…」と気付いたとき、この物語の行く末がどうなってしまうのかわからなくなって本気で頭を抱えました。

「魔女」という設定の妙

リルゥは魔女で、魔法が使えます。出自はおいおい語られるのですが、見た目からして日本人の産まれではありません。
魔法には大きく分けて3種類あり、魔導具を通して発揮されるもの(火を出したりできる)、己の魔力で発動するもの(身体能力強化や翻訳機能)、「契約」をして使う高位の魔法があります。
魔導具を外すと防御力がさがるので洗濯をしたくない、とか可愛い描写もたくさんあるのですが、この魔法を使える設定をストーリーにすごく自然に落とし込んでいると思いました。
身体強化がある、にも関わらず肉弾戦で苦戦したり、火が出せなくなるタイミングがあったり、プレイヤーに「と言うことは…?」と考えさせるヒントとして機能していて、鳥肌が立つような伏線になっていることが度々ありました。

「=======」
にはまじで「そんなのってないよ!!!」と叫んでしまいました(泣きながら)。

物語を丁寧に描き切ろうという姿勢

主人公はあくまで光なのですが、光以外のキャラへの視点の切り替えが何回もあります。「一方その頃…」もありますし、「こっちの視点ではこうだった」もあります。
あれってあのとき何起こってたの?が可能な限り細かく描写されていて、物語への解像度が上がり満足感があります。
本編で語られなかった、語りきれなかった真相についてもクリア後の要素で読み物が解放され、想像の余地は残されるものの、真実はこうだったんだろう、とかなり正解に近いであろうところまでプレイヤーがたどり着けるようになっています。
あれって結局どうなったの?がかなり少なく(思い当たる限りではない)、読後感がスッキリ気持ち良いです。

ほんとのサイドストーリーの描写はこんな感じでスキップ可で提示されます。当然読みますけども

最高のラスト

ラストなのでドネタバレなので内容については言えませんが、めちゃくちゃ好きな展開でした。
余談ですが僕は新海誠監督の「天気の子」が好きです。

おわりに

この作品を知ったきっかけは好きな声優さんが出演したということでツイッターで宣伝していらしたからでした(はこしきちゃんさんは九重なゆさんを応援しています)
夏が来たらやろう、と思って寝かせてあったのですが満を持して三連休にプレイし、一気に駆け抜けました。
僕は文章読むのが遅いのと、この作品はセリフをしっかり聞きたかったのでトータルで20時間弱かかりましたが、多分普通にプレイしてたら10時間前後でクリアまで行けると思います。密度の高い体験ができると思います。

個別エピソードについては物語の内容について触れすぎるので細かくは伏せますが、エピソードを通して感じたキャラへの感想についてひとつ。
アカリちゃんは最初の登場から最後までずっとスーパー美少女でサイコーだったのですが、それはそれとしてストーリーを通してアカリちゃんの終生のライバルである妃里子がめっちゃ好きになりました。
割と破天荒キャラなのですが破天荒さではアカリちゃんに敵わないと思ったのか(?)、要所要所で俯瞰して的確に物事を分析する視点を持っており、また自分の使命に対する覚悟が有り、それでいて年相応の弱さも持っており、賢さと茶目っ気が同居している魅力的なキャラクターでした。

最初は「なんだあ?このガキ…」て思ってました

アカリちゃんと妃里子のやり取りでは基本的にアカリちゃんが上手なのですが、妃里子とリルゥのやり取りでは妃里子のほうがお姉さんっぽいという関係も、また味わい深いものがありますね。
妃里子とリルゥが二人きりで話すシーンでの「魔女って素敵」という発言にどれだけリルゥが救われたのかな、と思うとジーンと来るものがありました。

………………………………………………
というわけで取り留めのない文章になってしまいましたが、とにもかくにも是非夏にやってほしいノベルゲームです。
今は夏なので、今やりましょう。
Steamのサマーセール…はもう終わってしまったのですが、DLSiteのセールはまだやってますので是非!
SteamやBoothでは音声なしの体験版もありますのでまずは無料で、、、という方はそちらでも。
また、今年の4月には家庭用ゲームにも移植されてますのでゲームできるPC持ってない!という方はこちらもオススメです!
定価がちょっと高いですがDLCも込みなので、ほぼ同じです。PSはセールやってて安くなってる。

つべこべ言わずに買え!


#イハナシの魔女


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