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一拍子の応用 ~ 射撃を安定させるのに使ってみた

一拍子の話では、別々の場所を同時に使うことで、筋肉による緩みが減らせることについて書きました。
この、別々の動きを同時にという方法は他にも使いみちがあります。面白いところでは、精密動作での手ブレの予防。
 
かなり前のことですが、レーザーガンの射撃をやらせてもらったことがあります。
射撃競技には、実際の弾を飛ばすのではなく、光線による電子的な射撃を競う競技があります。弾の出る銃と違うのは、狙っている間も銃がどのように動いているか、画面上でモニターできることです。

自分では静かに狙っているつもりでも、パソコンの表示では、銃口がフラフラしています。
以前書いたように、脱力した筋肉にはたるみがあるので、銃口を微調整するつもりでも大きく動いてしまうのです。といって、固めてしまっては動けません。

そこで、前回書いたような二箇所を同時に使う方法を試してみました。

体幹を左に回しつつ、肩を右に向かって開き、相殺させることで銃口を安定させようとしたのです。
この方法では、体幹でも肩でも動きが一方通行になるので、筋肉のたるみが問題になりません。

画面上で見ても、左右のブレがかなり小さくなっているのがわかりました。
指導してくださった方によると、初心者にしては、なかなかのものだったそうです。

止めようとするのではなく、動き続けることで、かえって安定する。矛盾するようですが、これも人間の身体の構造によるものです。


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