人はどうやらいつか死ぬらしい。それならば、

先日、みうらじゅんさんが出演されていた「最後の講義」というテレビ番組を拝見した。

無知で申し訳ないのだけれど、わたしのなかでみうらじゅんさんと言えば「ほぼ日の糸井重里さんとよく対談しているサブカル界で有名な方」くらいの認識しかなく、みうらさんが漫画家としてデビューされていたことすら存じ上げなかった。それなのに何故この番組を拝見したがというと、単純に面白いらしいということを聞きつけたというだけの話であり、端的に言うとただのミーハー心である。

が、しかし。結論、観て良かった。ミーハー万歳。

これがまたどのエピソードも非常に興味深く、普段テレビを殆ど見ないわたしが釘付けになってしまうくらい濃密な番組だった。もっとこういうテレビ番組が増えたら、わたしも恐らくもっとテレビをつけると思う。

例えば「自分さがし」より、必要なのは「自分なくし」だとか。街の看板から文字を拾い上げて作った般若心経だとか。

どれも本当に純粋に「よくわからないけどパワーはめちゃくちゃ感じるな……」と感嘆した話ばかりだったのだけれど、わたしが特に印象に残ったのは、みうらさんの死生観だった。

「なんか人間って死ぬらしいよ」

なんてことのないように、知りませんでしたというようにみうらさんは語る。

そのあまりの軽さに最初は衝撃を受けたのだけれど、よくよく考えると、みんなそれくらいの意識で「死」に触れているんじゃないかな、と思った。

普段生きてきて、死を意識することって殆どない。なんか人間ってどうやら死ぬらしい、でも、なんか自分的には全然遠いよね、みたいな感覚で生きている。そして震災だったり事件だったりが起きたとき、漸く「死は身近だ」と思うのだ。そしてやがて忘れて、また「死」への意識は遠くに押し流される。そこまで考えたわたしは、なんとなくBUMP OF CHICKENの「Supernova」を思い出した。わたしの言いたいことはこの曲に集約されているような気がする。

本当は毎日頭の片隅で、死を意識しなければならないのかなと思う。最高の死を迎えるために、今この一瞬に全力を注ぐ。そうやって生きていきたいと、強く思う。そんな風に思わされた番組だった。この番組に出会えてよかったと、心から思う。

どうやら20日に再放送があるようなので、ご興味がある方は是非。



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