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空の詩

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空を見上げる描写があるもの。或いは、星や天候が主人公のもの。
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#詩

梅雨、もう明けたのかな。

今日も晴れた。 6月といえば、梅雨の季節。 もっと雨が降ってそうなものだけど、 どういうわけ…

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わがままな家

玄関を開ける。 中に入って、鍵を閉める。 誰もいない家に向かって、 「ただいま。」と挨拶す…

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雨ってそういうもんだろ。

雨が降ってきた。 どうしていつも、傘を持ってない日に限って雨なんだろう。 「今日は一日晴…

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月見風呂奇譚

僕は風呂が長い。 だから、家族みんなが風呂を済ませてから、 僕が最後に入る。そうしないと、…

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夕焼け色の失恋

あの子とは、ロッカーが隣同士だった。 それがきっかけで、なんとなく仲良くなった。 恋愛、…

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春だねえ。

風が柔らかい。 少し前までは、痛いくらいに寒かった。 今日の風は、ふわっとしていて暖かい。…

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となりの星は青い

寒い。 太陽が沈んだから、余計に寒い。 「太陽さんよ、もう少し照らしていかないか。」と、 西の空に向かって声をかけてみる。 「悪いけど、順番だ。こっち側も照らさなきゃ。」と、 太陽の声が降ってきた。 「太陽はいいよな、暖かくてさ。」と、 東の空からも声がする。 見ると、月が昇ってきていた。 「月の光じゃ、暖めるには足りないよ。」 月の光って、太陽が無ければ光らないんだっけ。 たしかに、太陽ほど明るくないし、暖かくもない。 でも、綺麗だ。 周りの星と一緒に光っているのを、

寝落ち明けの朝

目が覚めた。 カーテンを開けると朝焼けが見えた。 いつの間にか眠っていたらしい。 「おはよ…

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太陽から見えない場所

日差しが強い。 額に汗が浮いているのを感じる。 ちょうど日陰になっているベンチを見つけて…

5

雲を知らない人

雲とは何か。それを知らない人がいる。 「私はそれがどんなものか見たことがない。絵に描いて…

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羽が無い人間と手が無いカラス

電線の上に、カラスがいる。 電線から、建物の屋根へ。屋根から、また電線へ。 カラス同士でお…

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