2.サイトオープン :1浪Fラン文系の私が超人気企業に潜り込むまで

2014年新卒入社を決めた私の頃は、3年の12月1日に「サイトオープン」、4年の4月1日から「就活解禁」だった。大学生の就活は新卒一括採用。企業はその方が様々な手間が省け、大人の事情が通る。主に経団連が「今年はこんな日程で」と、開始日を決めている。学生は就活波に乗らねばならないし、乗ったほうがハッキリ言ってお得だ。あなたの時期はいつか、ニュースを見てチェックしてほしい。決まっていれば、ググれば簡単に見つかるはずだ。

サイトオープンは、いわゆる「就活サイト」や各社の就活生向けの求人ページの解禁日だ。新卒入社を見込める大学生に向け、2021年卒だけに絞った求人案内等を開始する。サイトオープンと合わせて、各社の説明会が始まり、4月になると本格的な面接や筆記試験が始まる。ググればでる。私は「12/1になったら用意ドンでサイトに登録しなければならない」と、ゼミの情報通な知人に聞かされた。そして「マイナビとリクナビは登録した方がいい」という、極めて有力っぽい情報を掴んだ。

「そうか!」と思った素直な私は、当時の二大巨頭・リクナビとマイナビのサイトに登録して、一旦満足した。12月3日のことだったと記憶している。

マイナビやリクナビといった大手サイトは、サイトを通さなければ応募できない企業がある。企業としては「新卒窓口を委託できてラク」だし「求人情報を広告してくれてウレシい」ので大きなサイトが良い、という理屈だ。新卒向けの求人情報に絞った情報がたくさん掲載されているほか、サイト(人材会社)主催の合同説明会、とか、会員しか見れない非公開な情報、などをエサに、学生たちが人材各社のビッグビジネスの本当の「餌」になる。この時点で学生にはさほどデメリットはないが、「さほど」の点は後述する。

私は、「合同説明会(合説、ごうせつ)」なる、様々な企業の説明が一度に聞けるイベントの存在は知っていたが、実態の把握はできていなかった。また「サイトに登録して興味にある業界にチェックいれときゃとりあえずはいい」と思っていた。なんとなくソワソワする気持ちとは裏原に「のほほん」とした歩みを進めていた。

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