1.新入社員研修の過ごし方:Fラン卒が業界最大手で最年少社長賞をもらうまでの成果と反省

入社時、総合職同期の中で私の学歴は下の下だった。数百人の同期が国内外から集められ、会話した中で一番だと感じたのは、欧米の大学院卒。以下、国内大院卒や東大も居た。文系の営業会社である。

会社に入って初めて受験したTOEICでは、満点が片手では収まらなかった。

しかし、研修初回の社内試験が実施されたところ、意外と成績は上の下くらいだった。私は安堵した。だが、その後、私は自分の今後の組織での身の振り方を考えることになる。私より点数が低かった、高学歴諸兄がすさまじく不機嫌になったのだった。

簡単に、研修、特に勉強で私が取った行動と理由を記載したい。

行動:テスト勉強は手を抜く

行動理由:

・勉強や学力を期待して私を採用したわけではない(筆記試験はあったが、平均が取れれば良い)

・ほどほどに手を抜いて、学生気分の抜けない学歴モンスター達を敵にしない

・配属後、すぐ役に立つ内容だけを勉強する

・満点に価値を見出さず、テスト後のコミュニケーションを大切にする

詰め込み学習が営業利益につながった、という事はあまり聞かない。現に、国立卒の同期は必至に勉強していたが、まっすぐ素直な詰め込み学習で競っても、のちの人事考査で良い評価になったとは聞いていない。

では、なぜこうしたテストを実施するのか……講師が何度も言うことを鑑み、当時私はこう考えていた

・ビジネスマナーの基本を身に着けること

・企業理念や文化を染み込ませること

・ルールを守った生活を過ごし切ること

つまり、研修ではぶっちゃけ「おかしなことをせず、マジメに過ごすこと」が求められているのだった。優秀な同期が大勢いて、変に爪痕を残す必要はない。いくら優秀でもコンプラ第一なご時世において、例えば門限を破るとか、同期の社員を妊娠させるとか、居酒屋からクレームを受けるなんてことは許されない。むしろ、調子に乗って羽目をはずせば東大卒でも「試雇期間の1年目」を切ることなど、のちのリスクを鑑みれば容易い。

むしろ「飲み会をうまく仕切ってくれた=節度を持ってコミュニケーションを図ってくれた」とか、「研修会場の片づけを何も言わずにやっていた」とか、リーダーシップや気配り・心配り等、大学名や学力では測れない点を磨く・実践するべきだろう。教官や講師だって、100点でした、と褒めるよりも話題にしやすいだろう。

少し冷静になってみればわかりそうなことなのだが、同世代を周囲に浮かれた心では、中々、研修側の意図にはたどり着きにくい。

また、私は、上記の様な考察はできたものの、「同期と仲良くすること」がさほど上手くなかったように振り返っている。適度に付き合えばよかったことや、多少合わせてやればよかったことも「ライバル」と決めつけてしまっていた為、立ち回りが下手くそだった。今も大差ないが、やはり組織で過ごす事を考えても良かったかもしれない。ライバルと言っても、同じ会社で同じ利益を追求する仲間であり、むこう10年くらいはため口で接することができるからだ。

誰にでもプライドはあるが、そのプライドが社会人としての自分や自社の「利益になるかどうか」は追及すべきだろう。営利会社でなくとも、資本主義の絶対的価値観であり、損得勘定は社会人として最低限おさえておくべき事柄だと考える。

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