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長く険しかった婚活の記録⑪【久しぶり訪れた胸キュン】

それから2週間に1度のペースで食事や遊びに出かけ、その日も地元の名物を食べ、電車で帰る彼を駅まで送って行くことにした。

お酒も飲んでいたので、ほろ酔いで駅までの道を歩く。
12月の冷たい風が心地よい。


美味しかったねー次回は何食べようかー!

他愛も無い会話をしていると、彼が私の右手をそっと掴んだ。
思わず会話が止まる。

そして人気のない公園の横を通ったときだった。
彼が立ち止まり、優しく私を抱きしめて静かにこう言った。


「付き合ってくれへん?」


キューーーーーーーン

実は私は関西弁フェチだ。
特に穏やかかつ緩めの。
そんな私の癖に彼の言葉がクリーンヒットしてしまった。

うん、いいよ!!

二つ返事でOKした。
しかしふと我に返る。

あ、でも関西に帰るよね?

「付いてくればいいやん」

え、プロポーズなの?
いいえ、今ならわかる。



この人深く考えてないよ!!


しかし数年ぶりに高鳴ったアラフォーの鼓動はもう止まらない。
私は彼と付き合うことにした。

それからすぐに新型コロナが猛威を振るうこととなり、デートはもっぱら私の家だった。
彼は毎週、車で片道2時間の距離を会いに来てくれた。
それだけで愛情を感じていたし、派手なデートは出来ないけれど家で好きな人とのんびり過ごす幸せを噛み締めていた。

私もついに結婚かー。

そんなことをぼんやり意識していた私は、その3ヶ月後、彼によって奈落の底へと突き落とされる。

次回は【天国から地獄】について書きたいと思います。

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