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”虚しさ”

 ある事件が起きた。共通テストの流失だという。では、共通テストとは何か。

「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」は各大学が独立行政法人「大学入試センター」と共同で実施する試験です。 ... センター試験と同様、毎年1月中旬の土・日曜の2日間に全国で一斉に実施される、日本最大規模の試験です。 国公立大学の一般選抜受験者は、原則共通テストを受験しなければなりません。

出典:「大学入試の仕組みを理解しよう!」/河合塾の大学入試情報サイト

というモノらしい。簡単に言えば、全国規模で実施される大学に入りやすくするための試験という認識でいいだろう。

 この共通テストで事件が起きた。

 今月の15日の大学入学共通テストの試験時間中に「世界史B」の設問を撮影した画像が、外部に流失した事件である。2022年1月27日にこの事件を起こした受験生の少女、十九歳が、香川県警に出頭したそうだ。

 私が高校生の時、テストは普通にもちろんあった。皆がしっかり真面目に、受けていたのを覚えている。どちらかというと、やる気がなさそうだったが。だから、私のクラスではカンニングなんて起きなかった。

 不正は必ずしてはならない。これは確かだ。
 自分がこれを、明確な答えとして心に持ったのは小学生の頃だった。当時、恥ずかしながら一回不正をしたことがあった。前の席の女の子の回答が目に入ってしまい。その答えをテスト用紙に書いてしまった。

そして、その漢字のテストは100点だった。

 そのカンニングしたところだけが、間違っていたようだった。あれは配点が5点だったから、間違っていたら95点。今、思うと高い点数だが、当時の自分は100点を取りたかったのだろう。カンニングして100点、カンニングしなかったら95点。
 
 私はカンニングを選んだ。

 そこについた花丸は、嬉しいものではなく、虚しかった。

 だから、そこからどんなにわからなくても、点が低そうでも、カンニングはやめた。

 今思うと、考えればそんな数点で変わるわけではないのに、なぜ、あの時の自分はそうしたのだろうと考えることがある。

 この子は、なぜこんなことをしたのだろう。今までの勉強が実らなかったのか、それとも、単に楽をしたかっただけなのか、理由はわからない。でも、公正なテストでこんな事をしてしまっては、もうテストの意味もない。
 
 多分、受け終わっても、私と同じで虚しいだけなのではないだろうか。

もし、テストをこれから受ける人はこのことを参考に考えていただきたい。