見出し画像

【毎日短歌】春を待つ/松下隆一【書評】

子は親に 親は子に 生かされている
冬を超え 今、春を待つ

松下隆一さんの「春を待つ」を読みました。

勉強の為に行った図書館で休憩に本を読もうなんて思ったのが間違いでした。
読み始めたら最後まで、ノンストップで、読んじゃいました(笑)

何を読むか本棚を物色しているときに、春らしい明るいタイトルにひかれたので手に取ったのですが、結構つらい設定でした。
「子は親に、そして親も子に生かされているのだ」というテーマを重苦しい社会問題と絡めて描いた作品です。
子供時代に照らし合わせて、親と照らし合わせて、社会問題と照らし合わせて、色々と共感できる部分が多いと思います。

秀逸なのは人物設定で、それぞれの登場人物の背景や言動、過去が重層的に重なり合い、厚みのあるストーリーを織り上げています。

さすが脚本家、言い方はあれですが万人受けするというか、ストライクゾーンの広いシナリオを作るのがうまいです。

160Pほどの作品なので、気になったらぜひ読んでみて下さい☆彡

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?