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足柄駅で小田急からJRに乗り換えてみた

足柄駅をご存じでしょうか?

足柄と聞くと、足柄サービスエリアを思い浮かべる方が
圧倒的多数だと思いますが、実は小田急とJRに駅があります。

今回は足柄駅で小田急からJRに乗り換える。
ただそれだけのおはなしです。


乗り換え経路を説明します

実は小田急とJRの駅は少し離れています。
連絡通路をものすごくわかりやすく表現している方が
いらっしゃったので引用させていただきます。

地図で表すとこんな感じになります。

乗り換え距離は約26km、6時間10分の接続となります。
ちなみに途中、峠を一つ越えるため高低差は約700mあります。

というわけで足柄駅(小田急)にやってきました
車庫があってロマンスカーが止まっています

時刻は朝6時50分。平日ですが人影はまばらです。
駅の周りは、ぽつぽつと住宅がある程度で
朝ラッシュとは思えぬ静けさです。
ちなみに足柄駅は小田急線の駅乗降人員ランキングでワースト2位。
1位の南新宿駅との差はわずかで
ワースト争いは毎年デットヒートになるのだそう。

ここから乗り換えがはじまります

6時55分 スタート

まずは住宅街を横切って県道74号線を目指します。

少し入り組んでいます。この交差点を左へ
踏切を超えた先が県道74号線

ここから大雄山線沿いをひたすら北上します。

英訳でも500は数字なんだね
所々通路が整備されていないので注意

この通路は車通りが比較的多く、通勤、通学の方と頻繁にすれ違います。
歩道は所々途切れているので歩くときは注意が必要です。

このあたりは平坦な通路が続き、早朝で気温が上がりきっていない
こともあって、とても気持ちよく歩くことができました。

口があけっぱなしだよ!
水はすべての源だからSourceになるのか
小田原市を抜けて南足柄市へ

出発から50分。太陽が高くなるにつれて気温も上がってきました。
持参した冷凍水ペットボトルで体を冷やしつつ水分補給します。

お空に何を願うのだろうか
オーナー見つかるといいね

途中左側に富士フィルムの大きな工場が見えてきます。
それを超えたらもうすぐチェックポイントです。

だんだん街っぽくなってきます

8時30分 大雄山駅到着

ここが乗り換えにおいてチェックポイントとなります。
南足柄市の中心部にあたり、市役所などの公共施設のみならず
ホテルやショッピングモールもあります。

歩道から車庫に入れちゃう(もちろん進入禁止)
反対側のローソンで休憩

この先足柄駅(JR)に到着するまで、コンビニなど商店はありません。
物資補給が必要な方はここで済ませることをおすすめします。

さあ出発

大雄山駅を出発し、足柄峠越えのはじまりです。

いくぜ峠越え
このバスに乗っても峠の途中で降ろされます

通路沿いにはバスが走っています。
1~2時間に1本ですが、いずれも峠の途中で降ろされます。
頂上近くまで行くバスもありますが、平日の運行はなく休日も1日4本。
しかも季節運行で9月の運行はありません。

名前がかっこいい

名前の由来が気になって調べてみると、

歌舞伎十八番に「暫(しばらく)」という演目があります。悪人が善良な人に悪事をはたらこうとするときにヒーローが「しばらく、しばらく~」と大声で登場して悪人を懲らしめる一幕です。

 「暫金時」はこれを題材としたヒーロー金太郎(金時)のことで、市民一人ひとりが郷土のヒーロー金太郎になって、南足柄から悪人を一掃し、子どもから高齢者まで安心して暮らせるまちを目指すものです。

南足柄市HPより

南足柄市は金太郎のふるさとで、それにあやかっているそうです。

そういえばいろんなところに金太郎いたわ

田んぼ地帯を越えると少しずつ山っぽくなっていきます。

このバス停にあるこの自販機が神奈川県内最後

進むに連れて、登り坂が険しくなり人家も減っていきます。
歩くだけで息が上がり、あきらかなしんどさを感じてきます。

それでも峠越えは遠い
山らしくなってまいりました

このあたりから息は上がりっぱなし。
意識的に深呼吸をしながら、ペースを落とさないように歩きます。

芦ノ湖の正式名称は"芦"なのか…
途中のトンネルは真っ暗

人も車も通らない。たまにツーリングのバイクが通る程度。
そしてとてつもなく暑い。道路にあった気温計は28度を指しているが
体感温度は余裕で30度を超えている。
徐々に頭が働かなくなってきて、ゴールをめざすというよりも
「歩いていればいつか終わる」精神でひたすら無心で歩く。

地蔵堂付近 さっきの看板からやっと半分
気温28度の中で感じられる唯一の秋
このあたりの坂道が一番きつい

どんどんきつくなる登り坂。高校生の頃に登った富士山も
8合目を超えたあたりからきつかった記憶がある。
ということは裏を返すともうすぐこの登り坂も終わるのか?
途中からハイになってきて、こんなことが頭の中をぐるぐるしてました。

そして、この予感は的中する。

11時16分 静岡県へ

この看板の手前辺りから険しい登り坂は終わりを告げました。

行程唯一の公衆トイレがあります
足柄駅(JR)までの最後の自販機
ふるさと戦争が勃発している

静岡県側の足柄峠には、足柄城跡や公園、展望台があり
観光客やハイキングの方の姿がありました。

小田急じゃありません JRです

ここからは峠を下っていきます。
途中には富士山がよく見える絶景スポットがあるので
ぜひとも元気をもらいたいところ。

うーん…

ちょっと期待とは違いましたが、気にしません。歩きましょう。

ここは必ず左へ
さっきの道以上に森が深い

今まで通ってきた通路ほど整備されておらず、誰ともすれ違いません。
目印や看板もなく、森が深いため空も見えない山道を下ります。

途中の沢に
大量のナス

なにかの拍子に流されたのか、人為的に置かれているのかはわかりません。
他にとうもろこしもありました。

同じ5kmでもペースは圧倒的に早い

森が深いおかげで直射日光はほとんど届きません。
下り坂ということもあって、体感温度がやっと下がってきました。
登っていたときよりも明らかに体調がいいので
ルンルン気分で下っていきます。

坂道がゆるやかになってきたころ、急に視界がひらけてきます。

急に集落が現れます

同時に電車の音も聞こえてきます。ゴールは目前。

あっ!

12時34分 足柄駅(JR)到着

きれいな建物

5時間39分で到着しました。
大雄山駅や山道の途中で休憩をはさんだとはいえ、
予想よりも早かったです。

こちらの足柄駅には地域交流センターが併設されており、
ちょっとした図書スペースがあったり、テーブルや椅子もあるので
ひと休みするにはうってつけの場所です。

実はついた瞬間から足に痛みが走っています。
歩けないほどではありませんが
アドレナリンが切れてしまったようです。

こういうときは、早く帰りましょう。

乗り換え完了

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