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「引き渡し」と「すでに起こった未来」

GWを挟んだので久しぶりの更新です。「建築」のことは四六時中考えても平気ですが、自分でも思っていた以上に「仕事」はメリハリをもって考えたい体質のようです。振り返れば思い当たる節はありますが、30代後半でやっと気付きました。

4月24日に友人宅の改修工事の引き渡しを迎えました。緊急事態宣言は延長することになったので、今回もオンライン(LINEビデオ)を利用しての引き渡しです。

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下地のままだったところも左官が仕上がりました。

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写真ではわかりにくいですが、既製品のバルコニーは老朽化により危険だったため撤去し、新たな手すりを設けています。既存の木質空間に合わせて105角の無垢材です。

一度は美装しましたが、実際に利用する時期がいつになるか不明なので、美装は実際に利用する直前にもう一度行わなければいけないだろうとのこと。

友人家族とも話をしましたが、せっかく完成したのにすぐに利用できないのが悔しそうでした。すぐにでも暮らしたいはずです。

余談ですが、最近全国で活動している建築家や研究者のみんなとよくZoomを利用した飲み会を開きます。「コロナ感染拡大収束後」というテーマで議論されることが多いですが、緊急事態宣言の解除後も具体的な治療法方がない限り、この生活は1年以上続くはずです。

そこで必ず話題になるのは、私たちの生活に直結する身近な課題として、現在の住まいの作りです。

リモートワークで仕事の資料で散らかっている
Zoomの画面を通して住まいの様子が見られてしまう
家族がいるので集中して仕事ができない
プライベートと仕事がうまく分けられない

家族構成によって事情は異なると思いますが、これまで「仕事場」のなかった空間に新たなスペースが必要になるのですから、現在の間取りや面積では足りず、問題が生じるのは当たり前です。日本の場合、人間の暮らせる土地が限られていますから、住宅1戸あたりの面積を大きくするのは難しい。少子高齢化の先にある人口減により、住宅用地の単価が下がる可能性が示唆されますが、建築計画における問題の解決は喫緊の課題でしょう。また、リモートワークが日常的になり、「収束後は仕事をするためのシェアスペースの需要が高まる」というのはもう少し先の話しです。政府から「新しい生活習慣」が発表されましたが、社会構造の変化に対応するためには建築の問題だけではなく、俯瞰的な目で考える必要性を感じています。

現状では断定的なことは言えませんが、新しい空間の有様を計画し実現しようと意欲的で能動的な議論をして頂ける仲間やクライアントが増えることを望んでいることは間違いありません。


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Mizutani Hajime,atelierHUGE主宰,書籍等:地方で建築を仕事にする(学芸出版)臨海住宅地の誕生(新建築社)現在知Vol1(NHKブックス),日本建築学会 2018年-2019年 建築雑誌編集委員,空間の探求と再現が仕事,島暮らしの猫好き。

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