マガジンのカバー画像

【新訳五臓六腑解説】

8
鍼灸師の私が、東洋医学の「五臓六腑」という、臓器の働きを、私独自の解釈を入れて説明する、【新訳五臓六腑解説】 日頃意識しない「内臓」に目を向けていただき、みなさんの日々の生活に…
運営しているクリエイター

#健康

「肝」は「将軍」「疲れを取る臓器」「怒り」「筋を主る」【新訳五臓六腑解説⑤】

「肝」は「将軍」「疲れを取る臓器」「怒り」「筋を主る」【新訳五臓六腑解説⑤】

「肝」の解説です。

「肝」は「疲れを取る臓器」「肝臓」と聞くと、多くの人はきっと「アルコール分解」と頭の中に思い浮かぶはず。

私も、日々人のからだを診ていて「これは肝臓の症状ですね」とお伝えすると、「えっ、お酒はまったく飲まないんですよ」という答えが返ってくる経験がよくあります。

東洋医学的には、肝臓は「疲れを取る臓器」という側面があるんです。

血を一旦肝臓にため込んで、肝の働きによって濁

もっとみる
「肺」は「気や水を巡らせる」「皮膚を主る」「悲しみ」「繊細」【新訳五臓六腑解説④】

「肺」は「気や水を巡らせる」「皮膚を主る」「悲しみ」「繊細」【新訳五臓六腑解説④】

「肺」の解説です!

東洋医学が考える「呼吸」のイメージ西洋医学的な解釈だと、肺は「呼吸」に関係していることは、多くの方はわかっているはず。

東洋医学の呼吸のイメージなのですが、呼吸は「気」を作るのに重要なので、まずは東洋医学が考える、気の生成のイメージを持っていただきたいんです。

「腎」の説明で、気の生成を料理に例えました。

もう一度簡単に説明すると、料理を作るのに、鍋があって、ガスコン

もっとみる
「腎」は「熱源」「若さの泉」「水と火、両方の性質をもつ」【新訳五臓六腑解説①】

「腎」は「熱源」「若さの泉」「水と火、両方の性質をもつ」【新訳五臓六腑解説①】

私、以前からブログを書いていたのですが、自分は「これだけは書かない!」と、こころに決めていたことがあるんです。

私が書かないと決めていたのは、「東洋医学の教科書をまとめたような文章」

五臓六腑(東洋医学的な臓器の総称)の解説を、一度も書いたことがないんです…

東洋医学的な用語の説明も書いたことがないです。「気とは何か?」とか「肝鬱気滞について」とか。

…私が書かなくても、まとめるのが上手な

もっとみる
「脾」は「気、血を生む」「智恵の源」「内臓を持ち上げる」【新訳五臓六腑解説②】

「脾」は「気、血を生む」「智恵の源」「内臓を持ち上げる」【新訳五臓六腑解説②】

東洋医学が考える「五臓六腑」を、私、独自の解釈を含めてまとめた【新訳五臓六腑解説】の二回目。

今回は「脾」の解説です!

「えっ!脾って何?」
いきなり「えっ!脾って何?」と思った方も多いはず。

「脾」は西洋医学的な「脾臓」とは違うんです。

ちなみに「脾」は「ひ」と読みます。

江戸時代、日本でも解剖学が発達して、杉田玄白さんや、前野良沢さんが、オランダの『ターヘルアナトミア』という本を見な

もっとみる