ブックガイド(133)「AID 猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子」

シリーズ第三巻!

この第三巻からは、チームの連中のそれぞれのキャラが巧く回り始めて、生きのいいバディものになっている。
猛暑の七月、高校生たちがネットの動画を頼りにやってきたのは、都内町田市・多磨霊園の駐車場に放置された車である。その後部座席に座る腐乱して膨満した死体がガスの圧力で爆発した。
それを皮切りに、次々と明らかになる謎の自殺事件。その背後に潜む「AID」と呼ばれる自殺志願者サイトの正体とは? という物語。
毎回ながら、死体や現場の描写がすごい。その現場を通して比奈子たちは、人の「死」について深く感じ入る。
今回は捜査班の中、署内一のオタク鑑識官・三木健(つよし)のキャラが際立っている。いいキャラ生んだもんだなと。このキャラだけで、スピンオフ譚三つぐらい書けそう。
AID 猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子

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