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映画『ベイビー・ブローカー』

あまりにも、深く、繊細で、優しい。その優しさに、身体の内側をすべて、じわじわと掴まれていく感覚。エンドロールが終わっても、しばらくは席を立てず、その余韻に浸っていたくて「もう当分は、映画もドラマもいいかな」と感じてしまう。そんな映画が、是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』だ。今年のカンヌ国際映画祭で、ソン・ガンホが韓国人としては初めて主演男優賞を受賞したことでも知られるこの作品、何年かに1本、出会えるかどうかという、名作です。子どもの幸せとは、母親とは、父親とは、家族とは、そんな、誰にでも、どこからでも、アクセスできる、普遍的なモチーフを、丁寧に描き切っています。是非、劇場で、ご覧ください。

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