相国寺(京都)の思い出
愛知県美術館で相国寺展をやっていたので見に行きました。相国寺は、私が暗黒の20代を過ごした京都にあります。それも私が通っていた大学のすぐ隣。いつも近くにいたのに、ちゃんと見たことありませんでした。
相国寺は、足利義満が室町時代に創建した禅寺です。金閣で有名な鹿苑寺は、臨済宗相国寺派の寺院になります。そんなことからもわかるように、禅寺とはいっても、質素な感じではありません。
自分が何者かもわからず悶々としていた私は、むしろ敵のような存在でした。三島由紀夫の小説のように、無くしてしまいたい位の気持ちでした。
相国寺は、当時の文化の中心だったみたいですね。中国から学んだ絵画技法をもとにして、多くの画家を輩出しました。雪舟や、伊藤若冲なども、その作家の1人です。おそらく将軍家の庇護のもと、作家たちのパトロンにもなっていたんでしょう。展覧会では、優雅でダイナミックな作風の作品を多く見ることができました。
オッさんになった今、私はその見事な迫力に打ちまかされました。スゴイ、スゴすぎる。
やはり人間、謙虚になるべきですね。
展示作品の中で1番スゴかったのは、今回のイメージ画像にした、円山応挙の<牡丹孔雀図>です。この作品は江戸時代に制作されたもので、最近相国寺が手に入れたようです。
いまだにその財力があるのもスゴイですね。