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【作品の物語】月下の狂骨

月夜の下、
カタカタと聞こえた井戸の底から
青白い顔をした狂骨が
浮かび上がって来た。

白い着物は黒カビに
覆われ湿った臭いがする。

袖が夜風に揺れる度に
恐怖が背中を這う。

古い狂骨図は顔が可愛らしいものが多くとても大好きですが、私の中で狂骨は、井戸の近くにいるという事で実は身体中カビだらけなのではないだろうか?
と思ったところからこの作品が生まれました。
薄い緑や、赤を重ね着物をカビが生えた様に描いています。

11月の個展で出品予定です。

「月下の狂骨」個人蔵
金潜紙・アクリルガッシュ
15.5×13㎝

個人蔵

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