【作品の物語】黒猫の生る木

「黒猫の生る木」

不思議な力を持った黒猫は
どこからくるのか？

実は、黒猫の生る不思議な木
から生まれてくる。
らしい。

その木は、猫の瞳の様に
キラキラと輝き、
くるくると幹の柄が変わる。

枝も猫の尻尾の様に
くねくねと動く。

そんな木がどこかにあるらしい。

そこから生まれた黒猫は、
世界の不思議を知りに
旅に出ます。

不安と希望と入り混じり、
金色の瞳が輝きます。

作者コメント

特定の木を崇拝する信仰や豊饒の象徴としての植物の図象化され美しく表現されている物が大好きで、
今回はクリムトの絵からインスピレーションを受け、顕微鏡を覗いた時に見えるような細胞の柄を木に描きました。

枝にはキラキラ光る魚も付いています。
こちらはケルト神話における聖なる鮭から、知恵や知識を司る「知恵の実」ならぬ、「知恵の鮭」にしてみました。

黒猫は、よく行くご飯屋さんの子がモデルです。

「黒猫の生る木」
個人蔵
金潜紙×アクリルガッシュ
6×3.5㎝