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【作品の物語】夜守の黒猫


「ふわふわの夜守り」

とある村にとってもふわふわな黒猫がいました。

 黒猫の家族の誰よりもふわふわで柔らかい毛並みを持っていました。

 とても細い毛は黒猫が動くたびに美しく揺れ、時に闇にまぎれましたが、黒猫は他の猫よりもふわふわ過ぎないかといつも不安に感じていました。

 ある夜、黒猫が闇にまぎれていたところ
神様に声をかけられました。

「月の下でも闇にまぎれる美しい毛並みを生かして神の使いになりませんか?
闇の中で行われる、良い事も悪い事も見ていてほしい。」

 黒猫は驚き、最初はシャー!っとなりましたがふわふわな毛並みを生かせるとわかり
神様の使いになる事に決めました。

どの猫よりも長い命となり、どの猫よりも長い時間闇にまぎれました。

 たまに、ふざけて人の脚を通り抜けて遊んだりもします。

人々は「すねこすり」の仕業だと思っていましたが黒猫は知る由も無く、

今日も闇にまぎれ、夜を守るのでした。

作品名:夜守の黒猫
(個人蔵)

55×65ミリ
色紙・アクリルガッシュ

↓製作についてはこちらから↓

https://note.com/haitukuroneko/n/n0652c87b9b8c


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