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コロナ禍に飲みたいのはこんな酒


「今夜は何を飲もう?」
コロナ禍の楽しみは仕事が終わった後、冷蔵庫から1本の酒を選び出すこと。
すぐに空になる酒には共通する「なにか」があった。

テレワークの後に選ぶ酒はどんな酒?


我が家の冷蔵庫は日本酒に占拠されている。

東京の家ではセラーが壊れて以来、家庭用冷蔵庫を日本酒の保存にあてているのだが、あれよあれよという間に酒瓶で埋まってしまった。
でもこれは嬉しい悲鳴。
特にこのコロナ禍は。

唯一の楽しみは仕事終わりの一杯。
ジョグ以外、朝から晩までずーっと家にいるんだもの。
そりゃ、身も心もうまい酒で癒したってバチが当たんないでしょ。

アテはほぼ自作の雑料理か、母が作った素朴な煮物。
たまにはテイクアウトもするけれど、こんな時代でお金をぱっぱか使うのも怖い。
そんなこともあって、ほぼ毎日手作りのアテで飲んでいる。

そういう背景もあってか、手にする酒が少し変わってきた。
1本で色々な料理と長く楽しめる、穏やかな酒がいいと改めて思うようになった。
冷蔵庫を埋め尽くすくらい酒があるんだから、
あれこれ飲めばいいと思うかもしれないが、一人だとせいぜい2種類が限度。
量も控えているので、大概は1種類で終わる。
となると、選ぶ酒は自ずと限定されてくる。

心に寄り添う穏やかな酒がいい


まず大事なのは「香り」。
自分で作れる料理はたかが知れていて、焼く、煮る、そのまんまのどれかである。
(私だけかもしれないが)
基本シンプルな料理なので、香りがやたら目立つフルーティ系は選択肢にすら入らない。
単品で飲んだり、こじゃれた長い名前の料理だったら合うのだろうけど、
私や母が作った家庭料理では、はなから負けてしまう。

香りはできるだけ控えめがいい。
それだけで合わせる料理の選択肢が広がるからだ。

味もまた華やかよりも、穏やかなほうが飲み疲れしなくていい。
舌にすーっとなじむ、優しい口当たりで、五味のバランスがいいものが落ち着く。
1本で長く飲むとなればなおさらである。

昨今はやたら甘かったり、酸っぱかったりと個性豊かな酒も多いのだが、
コロナ禍の自宅飲みには正直あまり向かないと感じた。

なんやかんや言っても、コロナ禍のこの生活に心は疲れている。
今回で気づいたのだが、しんどい時に華々しい酒や、
個性的な酒を飲むと余計疲れてしまうのだ。
その華やかさがまぶしくて、心がついていけないからだろう。

不安のないコロナ前であれば、そんな気負うこともなかった。
だが今はまだ光がうっすらとしか見えない不安な状況。
そんな時は華やかな酒よりも、疲れた心にそっと寄り添ってくれる静かな酒がいい。
飲む度に心に染み入るような。

私はそういう酒を選びたい。

◇◇◇◇◇
秋田の天洋酒店さんセレクトのお酒が届きました。初夏にぴったりなお酒2本とじゅんさいが一緒に入っていて、思わずニンマリ。「春霞」は前回も早々に空になりましたw

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