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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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【夕木春央『十戒』感想】私があの場にいたら3回はミスしてる【後半ネタバレ有】

こんにちは、Haikuです。
夕木春央さんの『十戒』を読みました。

実は8/15には読み終わっていたんですが、感想をまとめるタイミングを逃し続けてしまい……。最近noteに記事を書いてるし、せっかくなので十戒の感想もnoteに書いちゃうことにしました。


『十戒』未読者の方へ

  • Q)『十戒』、まだ読んでないけどこの記事を読んでも大丈夫?

    • 記事の途中までは読んでも大丈夫です。がっつりネタバレが入るときは注意書きをしているのでそこに気をつけていただければ。

  • Q)『方舟』読んでいないけど『十戒』から先に読んでもいい?

    • 『方舟』から先に読むのがオススメです。

  • Q)Amazonの発売ページのあらすじを読んでも大丈夫?

    • あらすじを読んでみましたが本当に冒頭部分だけなので読んでも大丈夫です。レビューの方には結末を匂わせるものがいくつかあったので読まないようにしてください。

  • Q)今回も公式のネタバレ解説サイトある?

    • 今回もあります。ただ、ログインページに軽いネタバレが書いてあったため、読み終えてからアクセスした方がいいです。

  • Q)エログロある?

    • 無いです。

本を購入

私はメフィストリーダーズクラブでサイン本を予約購入しました。サイン本の購入は人生初だったので購入ボタンを押すとき少し緊張。イベントに行かなくてもサイン本が入手できるっていい時代だなぁ。

表紙。
表紙をめくったらサインが!

ただ、サイン本が届くのが八月中旬になっていたので、十戒発売日に読むということができずネタバレに怯え続ける苦しい日々を過ごしていました。
ネタバレを一度も食らわずに読めたのは本当にラッキー。

あらすじ

Amazonのあらすじ

殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。

浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。

犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。

週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門&MRC大賞2022など4冠に輝き、ミステリ界を震撼させた『方舟』夕木春央、待望の最新作!

Amazon.co.jp: 十戒 : 夕木 春央 より引用

あらすじ紹介漫画

  • 藤沢チヒロさんが書いたあらすじ紹介漫画。

  • 各登場人物の姿を想像しやすくなったので個人的には助かった。

  • Amazonの紹介漫画より情報がやや多いので、あれ以上に事前情報を仕入れたく無い人は注意。

https://twitter.com/kodansha_novels/status/1689475856505376768

あらすじ読んだときのメモ

  • あらすじ、変!!! 後半おもろ。

  • 十戒ってことは「ノックスの十戒」とかも関わってきたりする?

    • ノックスの十戒を全部破る内容だったら凄い。

    • ノックスの十戒、中国人を登場させたらダメな理由に笑ってしまった

  • 宗教関係のタイトル二文字縛りでシリーズ化するのかな。

  • 方舟と繋がりあったら激アツだな〜〜〜

  • 最後島が爆発する爆発オチになりそう。ギャグ漫画の終わり方。

  • おい!!! 気になりすぎるだろ!!!

  • 方舟を読んだときみたいな「衝撃で脳が痺れる」って体験がしてみたい。

登場人物

講談社 文芸第三出版部 | あらすじ紹介漫画 | 藤沢チヒロ より引用

※大村家→大室おおむろ

  • 里英りえ

    • 本作の語り部。19歳の芸大志望の浪人生。

  • 里英の父

    • やや頼りない感じの父。島では大室おおむろさんと呼ばれる。

  • 沢村さわむら

    • 日陽観光開発会社の担当者。ツーブロックの30代後半の男性。

    • 里英の父に枝内島えだうちじまを利用したリゾート計画を提案。

  • 綾川あやかわ

    • 日陽観光開発会社の研修社員。若い女性。

    • 船で里英に話しかけてくれた。

  • 草下くさか

    • 草下工務店の社長。50過ぎの小柄で恰幅のいい男性。

  • 野村のむら

    • 草下工務店の設計士。40ぐらいの茶髪で縁の鋭いスポーツグラスをかけた女性。

  • 藤原ふじわら

    • 羽瀬蔵はぜくら不動産の社員。30代前半くらいの髪を明るく染めた男性。

  • 小山内おさない

    • 羽瀬蔵不動産の社員。藤原さんよりも一回り年上の男性。

  • 矢野口やのぐち

    • 亡くなった伯父の友人の男性。伯父と歳は同じくらい。

    • 海外ブランドのカジュアルスーツや高級そうな腕時計をつけている。

枝内島えだうちじまの地図

講談社 文芸第三出版部 | あらすじ紹介漫画 | 藤沢チヒロ より引用
  • 島は綺麗な円形で、北側にある桟橋以外は絶壁に囲まれた瓶の王冠のような形。

  • 島の外周部分は板材が敷き詰められて遊歩道になっているが、柵は無い。

  • 島の南西にメインの別荘、中央には作業小屋があり、それを囲むように五棟のバンガローが建っている。

  • 作業小屋の前には地下室の入り口がある。

感想(ネタバレ有)

※ここからがっつりネタバレがあります!!!
必ず方舟と十戒を読んでからここから先を読んでください!!!!!!!!














面白かった!!!
ネタバレなしで読めて良かった。本当に。
ただ、オチのインパクトとか読んでいる間の緊張感は方舟の方があったと思う。爆弾のタイムリミットというのが読んでて分かりづらかったかも。方舟のエクストラコンテンツって感じ。

タイトルが『十戒』なのに、3回目の指示が長すぎて途中で笑ってしまった。無理無理無理。自分があの場にいたらたぶん3回くらいミスってる。犯人もそうだけど誰もミスすることなく与えられた戒律を守り切った彼ら凄すぎる。

今回、方舟とは全く繋がりはないと思って読んでいたからラスト2ページのファンサービスで脳汁が出た。お前かよ!!!!!!
「私、勝手に人を好きになって、期待して、それでガッカリすることが多いんだよね」
お前、お前さ……
相変わらず判断が早いし行動に無駄がなくて恐ろしい。初めて利用するであろうクロスボウでサクッと殺人に成功しちゃうのもお前なら納得だ。
最初の方は綾川さん、聡明そうだし今回の翔太郎ポジなんだろうな…と思ってた。自分は全く気づかなかったけど、途中で彼女の正体に気づく人は多そう。

個人的には方舟の方が好きだけど、非常に満足した。読んで良かった。
犯人続投でシリーズものにするのは面白そうだけど、方舟の衝撃を超えるのが難しい気はする。でも、もし続きが出たら読みたい!


こちらが十戒のネタバレ解説サイト。ユーザー名、パスワードを入力すると内容を読むことができます。読み終わった人はぜひ。


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