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俳句「寝ておる⇒寝とる」

よう寝とる寝かしといたろ日永やし

 午後の3時である。昨夜の9時に床についてから、もう12時間も横になっている。紙おむつを替えないと、おしっこが溢れてしまわないか心配だ。食事はよいとしても、水分補給ぐらいはした方がよいのではないか。そうは思うものの、いまは気持ちよさそうに眠っている。一度、呻いて目を覚したときに起こしておくべきだったか。でも、いま起こすのはかわいそうだ。

 気持ち良さそうに母が眠っているときには、姉も私も母を起こすに忍びなくて、しばしばこうして寝かしたままにしてしまう。医学的にみれば、よいのかどうかは分からない。だが、ここは病院ではない。わが家なのだ。「まあ、いいか……」近頃、多い台詞である。

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