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俳句「きれいごとばかりではない」

荒星しづまれ暴言も虐待

 母の介護のことに関しては、きれいごとばかりでなく、こころの闇の部分も書いておくべきだと考えている。私が比較的おだやかに母に接しられるようになったのは、亡くなる2年程前からで、それまではむしろ哀しみ、苛立っていた時間のほうが実際は長いかも知れない。特に父が亡くなったときに、父が亡くなったことを理解出来ない母が苛立たしく、強く当たったこともあった。いま思えば子どもっぽいことだが、父が亡くなった哀しみを母と共有出来ないことが、どうしようもなくつらかった。

 暴言も虐待だということは充分に分かっていた。だから、人から「よく介護した」と言われるとき、胸にちくりと棘が刺さる。

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