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20代~40代の女性では貧血が多い

閉経前までは、生理によって出血するので、女性は貧血になりやすいと言われています。

日本女性の40%、とくに月経のある20代~40代の女性の約65%が「貧血(鉄欠乏性)」もしくは「かくれ貧血」になっています。(厚生労働省平成21年国民健康・栄養調査)

ただし閉経すると出血がなくなるので、貧血は改善される傾向にあります。
 

ハイジアでは、更年期のお悩みの相談を受ける時は、直近の健康診断の検査、或いは血液検査の結果があれば見せてもらっています。

なぜかというと、他の病気の症状と更年期の症状が似ていることが多いからです。

更年期だと思っていたら、別な病気だった・・ということもあるので、検査結果をみせていただいて、受診していたらその結果をうかがって一応正常であることを確認させてもらっています。

また、数値としては基準値内だけど、実は下限ギリギリ、上限ギリギリ・・ということもありますので参考にしています。

生理がないということは、すごい

ということで、検査結果を見せてもらって、受診を勧められているのに受診していないような場合は、早く受診するように勧めますが・・、今まで相談を受けた中では、貧血の値を示している人はいなくて、皆りっぱな、男性並みの数値でした。

つくづく生理がないことのありがたみを感じます。

むしろこんなことがありました

むしろ、貧血を見る検査値が、今まで見たことのないような高値を示している方がいました。(これは婦人科のクリニックでの検査結果)

脱水状態だったことも考えられるのですが、聞いてみると、「ずっと貧血だったので、ずっと造血剤をのんでいた」そうです。

婦人科のクリニックで、すでに造血剤は中止になっていましたが、そういうことも起きるのだと学びました。

通院している方は、経験があるかと思うのですが

先生「変わりないですか?」

患者「変わりありません」

先生「じゃ、前回と同じ薬を出しておくね」

たぶん、この方の場合、このスパイラルで、途中で閉経という、貧血が改善される要因が考慮されていず、閉経しているのに造血剤を飲み続けた・・ということだと思いました。

この方は赤血球数、ヘマトクリット値、ヘモグロビン値の数値が異様に高かったのですが、そうなると血栓症を起こすリスクが高くなります。

今でも思い出しても、怖くなるような値でした・・よ。

心筋梗塞や脳梗塞になることがあり、更年期世代は動脈硬化も進んでいる可能性があるので、血液がドロドロの状態は避けたいところです。

この方には、(造血剤を止めていたので、すでにある程度改善されていたかもしれませんが)検査からまだあまり日にちが経っていなかったことから、あわててその場で水分を摂ってもらいました。

医師でもないのに勝手にそんなこと決めつけて、そんなことをしていいの?と思う方がいるかもしれません。(医師から指導されてればいいのですが・ね、そうではなかったので・・)

水を飲んでもらうのは治療ではないですし、とりあえずドロドロの血液を薄めるには最善の方法ですから、命に関わるリスクが高いと気がついているのに何もしないほうが医療者としては問題ですよね。

次回の受診日が近いのでそれまで水分を多めに摂るようにお話しました。


余談:健康診断を受けるときは飲水制限の時間に注意

健康診断の結果を見ていると人によって、いつも正常内だけどもヘマトクリット値が高めの人がいます。

ヘマトクリット値が高いということは、血液の濃度が高いことになり、他の血液検査の結果も高目に出てしまいます。

聞くと、健康診断前は前日から食事が禁止されているので・・と、飲水も一緒に前日の夜から制限してしまう方が、意外と多くて採血をするときには脱水傾向(血液の濃度が高い)になってしまうのですね。

次回検査したらなんともなかったということが、起きたりします。

食事は午後〇時以降禁止
飲水(ジュースとか炭酸水とかではなく水)は朝〇時から禁止

などとオリエンテーションされていて、〇時前であれば水を飲んでもいいのですから、朝起きて1滴も水を飲まずに健康診断を受けることのないようになっています、指示に従ってくださいね。

健康診断を受けたのがお昼過ぎ・・という時も、前夜から水分摂っていない人がいます、更年期の相談とは別物ですが、健康診断時の注意事項としてこのようなお話をさせていただくこともあります。

健康診断結果で閉経後の変化を見てみましょう

さて、閉経を迎えて貧血が改善したかどうかは、経年で比較するとわかります。

正常範囲でも、閉経の前と後では値が変わっているので、もらった結果を捨てたりせずに、前年度と変化していることがないかチェックをしてみてください。

もし、閉経しているのに前と変わらない、むしろ低くなっている場合は、他に貧血の原因があるかもしれません。

そもそも必要十分な栄養が摂れていない・・ということもあります。

がんや、消化器系の病気が隠れていることもあるので、受診してみるといいでしょう。

健康診断結果は自分の健康の大事なデータ、自分のために有効活用しましょう

また、食事や運動など自分が頑張って行ってきた予防行動の評価にもなります。

前年度より値が良くなっていれば、その予防行動が良かった、効果があったということになります。

異常がなかったからイイやと捨ててしまうと、自分の変化がわかりません。

自分の身体の大事なデータですから、きちんと保存して有効に使いましょう。(個人情報ですので慎重に取り扱います)


更年期世代では、身長が縮んでいないかチェックするのも、大事ですよ!

健康診断の身長チェックしてくださいね。

また、コレステロール値も正常範囲内であっても、更年期前後では変化が見られます。

体重も、今新型コロナウィルスに罹患して重症化しやすいのは、基礎疾患のある人と肥満の人です。

BMIという値が書かれていますので、こちらもチェックしてください。



もし、更年期のことで悩んでいる方がいましたら、ハイジア をご利用ください。

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