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部外者

部外者

「群盲象を評す」ということわざがある。

ホノルルに来て3年、完全な観光客気分も薄れ、 住民としての気持ちに落ち着いた。

とは言え、所詮私は部外者。

ホノルルの事を時間をかけて、少しづつ理解していこうと思う。

まるで盲人が象を撫でて、象とは「長くて柔らかい筒のようなもの、大きくて平たい物」などと、自分が触った部分からだけで、象を想像しているようなもの。

部分的に当たっているにせよ、全体像はつかめない。

日本から、数日観光で訪れる休暇中の日本女性の一人旅。 

連休を利用して家族連れで賑やかにホノルルを楽しむ日本人家族。

観光名所のワイキキは、連日アメリカ本土から来た人々で賑わっている。 

本土のように、 白人の数も目立つ。 本土に戻ったような気分を味わえて嬉しい。

かと思うと、 日本人老夫婦が、数ヶ月単位で長期滞在している場合も多い。 

しかも、それを何年も繰り返している人々さえいる。

ホノルル近郊の住環境は高すぎるので、山の麓の内陸部に住んでいる住民も多い。

ハワイ生まれの人、本土生まれで、大人になって仕事の関係で、ホノルルに住み始めた人等、千差万別だ。

ベトナム生まれの両親に連れられて、幼少の頃ホノルルに住み始めた人もいる。

150年前に、日本から移住した元年者。その子孫。

最近日本から語学学習できた人、ハワイ大学へ入学した、日本からの留学生も多い。

フィリピンから移住した人々の数は、毎年増加傾向にある。 

勿論、韓国からの人、タイ王国からきた人々もいる。 

数は少ないが、中近東からの観光客もたまに見かける。 女性はベールで頭を覆っている。

留学生がそのまま居座り、高齢化を迎えた人。

地元生まれのハワイ人は、日本女性に憧れ、結婚する場合も多い。

勿論、 白人がハワイ王国を騙し取る以前から、太平洋のハワイ諸島に住んでいた人々も、海辺で海風を楽しんで寛いでいる姿を良く見かける。

それぞれ、 ホノルルの大自然に包まれ、多様な経験をしている。

目をキョロキョロさせながら、 私は少しづつ、ハワイの現状を理解しようと歩き回っているのだ。


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