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「可愛い子と付き合いたいんでしょ」と思っていた

容姿コンプレックスと恋愛の話

「皆、可愛い子と付き合いたいんでしょ」


心のどこかでそう思っていた。
みなさんは自分の容姿を気にしたことはありますか?私が気にし始めたのは大学生になってからだった。


ものすごく可愛い友達ができた。
その子と一緒にいるようになってから男の子がとても話しかけてくるようになった。「あの子は飲み会に来る?」と明らか目を輝かせた複数の男の子に聞かれた時、〝ふむ。私はただの付添人で可愛い子のまわりに男性は集まるんだろうな〟と改めて感じた。

偏った捉え方をしてしまったかもしれないけど、ほぼ女子校で男子の目とは無縁な高校生活を送ってきた私には衝撃だった。



こんな私でも「一目惚れ」と言って告白されることがあった。
付き合う前に「可愛い」と言ってもらえて付き合ったことがあった。

素直に嬉しかった。だけど、そんな元彼達は私とお付き合いしている間も可愛い女の子がいる飲み会や場所に進んで足を運んでいた。可愛い子が言い寄ってきたらそっちに行っちゃうんじゃないか、ってずっと不安だった。

「あの子が可愛い。あの子も可愛い」
彼氏に可愛いと言われてる女の子がうらやましかった。「私がもっと可愛いければ」と容姿のせいにするようにもなっていた。


「可愛いから付き合ってるんじゃないよ」
「そんな次元で付き合ってないから」


って、今の隣にいる彼が笑った。


「一緒にいて楽しいから!!」


強く言った。

「話すのめっちゃ楽しいしどこ行ってもおもろい。会えるのなら正直どこでもいいよ(笑)」
そう言う彼はほんとに、たわいもない雑談電話に誘ってくれるしできる限り休みも合わせようとしてくれる。

目頭が熱くなった。ただ、楽しい。
一緒にいて楽しい。それだけで十分じゃないか。
私の可愛い友達だって私は波長が合うから一緒にいたのだ。

一緒にいるのは、お付き合いするのは、可愛いからの一点の理由じゃなくて一緒にいて楽しいから。


絶世の美女に生まれたかったけど



とはいえ、彼が芸能人を見て「めっっちゃ可愛い~~」と言っているのを聞くと「ああ、私だってそれくらい可愛ければ!」なんてヤキモチを焼く。(笑)だけど、


「一緒にいてほんまに楽!!」

もしも私が絶世の美女だったら彼は緊張して、そんな彼の言葉を聞けなかっただろう。(笑)

私は重い一重がコンプレックスだけど、彼とのツーショットを見ると2人とも笑ったら目が無くなるところが似てて
おそろいだし、まあいっかって思えるようになった。


こんなのこじつけな考えかもしれないけど。もちろん、「可愛くなりたい」は恋人のためだけじゃない、自分のための気持ちだけれど。
絶対的な完璧なんて求めずどこか妥協して愛して生きていくのが人生なのかなあってやっと26歳で思えた。


昔の私は容姿に囚われて、彼女という立場は可愛い子に取って代わられると思っていた。

今ならもし彼の前に可愛い女の子が現れたとしても私たちには心を通わせてきた思い出があるし、彼にとって私の代わりなんて私以外にいないから大丈夫だと思える。

だから、私は今日も安心して笑顔になる。



世の中、好きな人の隣で幸せそうに笑う女の子は誰だって最高に可愛い。


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