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ケモノの行方。

千葉県君津市にある猟師工房へ。

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昭和63年に廃校になった小学校跡地を利用

今回、猟師工房代表の原田さんから山間地域において避けては通れない鳥獣被害について色々と伺いました。

野生動物が田畑に侵入して農作物を食い荒らす被害が社会問題となっています。(被害額は約200億/年)
野生動物が人間界まで降りてきてしまう原因は、荒れた山林により餌の減少・それぞれの生活圏の境目が曖昧になっていること、猟師の減少・高齢化により獣の数が増えるなどがあるようです。

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けもの道(写真上)

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その為、猟師工房では「次世代の担い手の育成」と「獣の100%利活用」を行っています。
猟師を稼げる仕事にすること、業界にイノベーションを起こす人材育成が必要だそうです。また駆除される年間120頭の獣のうち利活用されているのはたったの9〜8%だそうで、残りはゴミとして処分しているそうです。
いただいた命である120頭全て100%利活用できるようにしたいと語ってくれました。ただし現状では駆除すること(殺すこと)に報奨金が出ているので利活用までなかなか進まないことや、解体施設が少ないことなど様々な問題があるようです。
*猟師工房で捕獲した獣については既に食肉用・ペットフード等で100%利活用しています。

この日はたまたまキョンが罠にかかっていたので止め刺しから解体まで体験させてもらいました。

小さくておとなしい動物ですが、環境省指定特別外来生物で駆除対象です。

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「かわいそうだけど、誰かがやらなくちゃいけないこと」という言葉が印象に残りました。

初めて生きている状態から止め刺し→血抜き→皮剥ぎ→解体まで一連の流れを経験させてもらい、”普段食べているお肉は生き物”であることを改めて意識させられました。

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今回は解体施設外にて解体体験を行った為、食肉用ではなくペットフード等に活用されていました。

山・里山・街・海をそれぞれ人間が適正に管理することで野生動物の住処も守ることができます。

農業をする者として、里山の管理をしっかりやらねばと思いました。

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