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「歩行速度」と生命予後

こんばんわ。萩です。週末はゆっくりと過ごせる事ができました。明日からは臨床に励み、患者様を寄り添いながらお仕事をしていこうと思います。

歩行獲得を目指す理由

担当する患者様とのリハビリの目標の中に、「歩行獲得」を目指す方は多いと思います。
私のクライアントとなる方には、脳卒中発症後の後遺症の1つとして麻痺を呈する方が多い傾向にあります。
麻痺は、それぞれ重症度があり、BRS(ブルンストローム・リカバリー・ステージ)という指標を用いて
BRSⅠ〜Ⅱ 重度麻痺
BRSⅢ〜Ⅳ 中等度麻痺
BRSⅤ〜Ⅵ 軽度麻痺
と表しているのが一般的と思われます。
当然、麻痺の重症度が重度であれば、歩行獲得を目指すことは難しいと思われます。
しかし、麻痺が重度であっても、私は、装具等を用いてなんとか歩行する機会を生活の中で提供できないかを考えることが多いです。
その理由は、生命予後に関わってくると思っているからです。
歩行ができず、車椅子生活になることで、
・1日の活動量が減少する
➡︎肥満等の生活習慣病のリスク↑
・立位期間が減り、下肢の荷重量が減り、骨が脆くなる
➡︎骨折などのイベントで寝たきりとなる可能性↑
・自宅に帰りたくても、空間が狭くて車椅子が使用できない
➡︎施設など自宅以外の場所での生活が余儀なくされる。ストレス↑
など様々な問題が生じると思われます。
歩行する機会を少しでも獲得する事は、人の健康を阻害する因子を少しでも取り除くことに繋がるとと考えています。そのため、私自身は歩行獲得に向けたリハビリを展開することは多いと思います。

歩行速度と生命予後

上記の内容は、この記事を読んで下さる方の中には、あまり関係ないかと思われる方もいらっしゃると思います。
そこで、「歩くスピードが生命予後に関連する」という文献を紹介させて頂き、歩行の重要性を少しでも感じて頂ければと思います。
米国ピッツバーグStephanie Studenski氏の論文では、
65歳以上の34,485人の方を対象に、歩行速度と生命予後の関係を示しました。
結果では、歩行速度が0.1 m/s速くなるにつれて、Hezard Ratio(ハザード比:相対的な危険度)が0.88となったと示されております。これは、歩行速度が0.1 m/s速くなることで12%生存率が増える?という解釈になると思っています。(自信はないので、分かる方は教えて欲しいです、、、。)


つまり、この結果からは歩行速度と生存率には関係があり、生存率を上げるには歩行速度が大事な要素となると捉えることができると思います。
歩行速度を決定する要因はたくさんあるようですが、1つは筋力というのが挙げられると思います。
そのため、自分人生でやりたいことをする時間を減らさないように運動習慣をつけ、健康に投資することは重要な事ではないかと個人的には思っております。

皆様の人生が幸せなものになることを願って今日の記事は締めさせて頂きます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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