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【大学入試対策】日本史千本ノック Part.5

ちょっとした空き時間に日本史を学べる千本ノック、本日はこちらの3問です。

問題
第1問
朝廷と鎌倉幕府との関係に関して述べた文1~3を年代が古い順に並べ替えよ。(センター2018・本)
1 幕府は朝廷の監視などを目的に六波羅探題を設置した。
2 幕府は皇位の継承について、両統迭立の方針を提案した。
3 幕府からの求めにより、皇族がはじめて将軍となった。

第2問
足利義満の時代における幕府の機構や財源について述べた次の文X.Yと、それに該当する語句a~dとの組合せとして正しいものを1つ選べ。(河合模試)
X 京都市中の警備・警察をつかさどるようになった。
Y 田地の面積に応じて課される臨時税を、幕府が徴収するようになった。
a 政所 b 侍所 c 段銭 d 棟別銭
1 X-a Y-c   2 X-a Y-d
3 X-b Y-c   4 X-b Y-d

第3問
南北朝期~戦国期の文化に関して述べた文として正しいものを、1~4から1つ選べ。(駿台模試)
1 絶海中津らが出て、五山文学は最盛期をむかえた。
2 北畠親房が関東に再興した足利学校は、後に「坂東の大学」とよばれた。
3 日常語句を「いろは」順に並べた『庭訓往来』が刊行された。
4 今様とよばれる民間の歌謡を集めた『閑吟集』が成立した。

解答
第1問
正解:1→3→2
解説

六波羅探題は、後鳥羽上皇中心に朝廷が挙兵したことをきっかけに起こった承久の乱の後、朝廷の監視や西国の紛争処理などのために幕府が設置した機関です。
承久の乱がおきたのは1221年。この西暦は覚えておきたい所ではありますが、当時の執権は2代目の北条義時です。この覚え方をしておくと、次の3との比較がしやすくなります。


初めての皇族将軍は宗尊親王になります。
3代将軍の源実朝が暗殺された後、幕府は摂家将軍として九条頼経を4代将軍にすえました。しかし、摂家将軍も長続きはせず、新たに将軍として迎えられたのが宗尊親王になります。
宗尊親王が将軍になったときの執権は5代目の北条時頼です。1の北条義時と比較をすると、順序が分かりやすくなりますよね。


両統迭立というワードを聞いたら、鎌倉時代終わりごろ、14世紀初頭のころだなとピンとこれるようにしましょう。
両統迭立は、後嵯峨法皇の死後、皇位をめぐって朝廷内で対立したことが起点になります。持明院統の後深草天皇大覚寺統の亀山天皇による対立の結果、両統が交互で皇位に就くことが定められました。このことを両統迭立といいます。

第2問
正解:3
解説
X
侍所といえば中世の警察機関、政所といえば中世の一般政務機関です。
これは鎌倉時代も同様です。「警察」「一般政務」というキーワードで結びつけるようにしましょう。

Y
室町幕府の臨時税・新たな税について、以下にまとめました。
段銭:田畑1反あたりに付加
棟別銭:家屋の棟数別に付加
関銭:関所通過の際に徴収
津料:入港する際に徴収
室町幕府は、鎌倉幕府とは異なり幕府が直轄する土地が非常に狭かったのが特徴です。そのため、直轄領の年貢のみでは財源を賄うことができず、このような新たな財源を求めたわけです。

第3問
正解:1
解説
誤文について整理します。

足利学校を再興したのは上杉憲実です。
上杉憲実と聞いて出てきてほしいキーワードは2つ。「足利学校の再興」と「永享の乱」です。


日常語句をいろは順に並べた、いわば今でいう国語辞書みたいなものは、『節用集』です。『庭訓往来』は室町時代にできた初等教科書のようなものです。


『閑吟集』は、小歌(室町時代に民間で流行った短い歌謡)を集めたものです。今様とは、平安~鎌倉時代にかけて宮廷で流行した歌謡になります。今様大好き有名人といえば後白河法皇『梁塵秘抄』という歌謡集を編んでいます。

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