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【大学入試対策】日本史千本ノック Part.34

ちょっとした空き時間に日本史を学べる千本ノック、本日は共通テスト型の資料問題です。

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問題
✅第1問 共通テスト2022・本試験より








解答
✅第1問
正解 4
解説
まずは選択肢を見てみましょう。
a・bで銀・綿布というキーワードが出てきてます。これらのキーワードは史料中の1・2行目にありますね。ここを読めば正解が見えてきそうです。

日本国使,通信を以て名と為し,多く商物を齎し,銀両八万に至る。銀は宝物と雖も,民,之を衣食すべからず。実に無用たり。我国,方に綿布を以て行用し,民,皆此に頼りて生活す。

日本の国使は、多く商物をもたらしてくれるようです。どこにもたらしているのか、それはもちろん貿易相手である朝鮮です。日本は朝鮮に銀を輸出しているようですね。
一方、我国、すなわち朝鮮は綿布を行用していると書かれています。綿布を用いている……その前に朝鮮が輸入しているものの話があることをふまえれば、綿布を日本に輸出していると読み取れますね。


そして、日本はこの綿布に頼って生活している
と書かれています。

なので、日本は朝鮮から綿布を輸入し、普及させたことが見えてきそうです。よってbが正しい。

c・dには利益、弊害というキーワードがありますね。これと似たようなフレーズが史料の中にないか探してみましょう。すると、四行目に利・弊という単語が出てきてるのが見えてきます。この周辺を読めば、いけそうです!

民の頼る所を以て,其の無用の物に換え,利は彼に帰し,我れ其の弊を受く。甚だ不可たり。況んや倭使の銀を齎すこと,在前になき所なり。今若し貿を許さば,則ち其の利の重きを楽み,後来の齎す所,必ずや此に倍せん

注目すべきはこの太字部分。利益は彼にいきわたり、我は弊害を受けている、と読むことができるでしょうか。
すなわち、彼(=日本)は貿易で我(=朝鮮)から木綿を輸入して、生活に役立てているが、我が日本から取り入れている銀は「無用」であるため、はなはだ納得がいかないと書かれているわけですね。
なので、朝鮮からしてみれば日本との貿易は弊害が多いようです。

そして、最後には貿易をこのまま許してしまえば、将来「必ずや此に倍」する……弊害がもっと大きくなると主張していることがうかがえます。
よって、dが正文です。


とにかく史料問題に慣れていない方は、まずは選択肢を読んで文中にあるキーワードが史料のどこにあるかを探してみましょう。
後はこの周辺をゆっくり読むのみ、そして読む際は主語を意識しましょう。今回は日本なのか朝鮮なのか、どちら側の主張から書かれたものなのかを冷静に読み解けば、解けるようになってきます。


ということで以上です。今日もお疲れ様でした🍵
最後に、今日のBGMです。

原曲とはイメージが全然違ってくるカバーバージョンです。

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