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仕事の心構え

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会社の方針や、見聞きしていいなと思った考え方を思い立つままに綴っています。 このマガジンの内容はKindle本でも好評発売中です。
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2024年6月の記事一覧

理屈と情理

採用部門の担当者として年間の目標採用人数を採用していく必要があるわけですが、おそらく世界で一番の人材紹介会社数を誇る日本においては、高騰し続ける採用単価の問題はあるものの、それでも費用をかけさえすれば採用自体は何とかなるものだと思っています。 というか何とかしないといけないのですけれどもね。 ところが問題は、人を採用できるかどうかよりも、人を増やせるかどうかという方にあります。 当たり前ですが、流出していく退職者を止めなければ、どのような規模感の組織でどれだけ採用予算が

分かりやすい文章を心がける

ここ最近、SNS上にて友達申請で繋がった人と会う機会が少しずつ増えています。 と言っても、決して怪しいSNSではなくてビジネスに特化したものなので、お酒はよく入るもののとても健全な集まりなので誤解のないようにお願いいたしますm(_ _)m そもそも、ここで書いている文章はもともと会社の宣伝のために始めたものであって、それを配信するメルマガだけでなくて、どこか別のプラットフォームでも配信できないかと辿り着いたのがブログであったりビジネスSNSであったりするわけです。 なの

話に臨む姿勢

これまでこうしたコラムを400回近く綴ってまいりました。 テーマ選びや言い回しなど、なるべく炎上したり突っ込まれたりしないように気をつけているつもりで書いてきたこともあってか、同じ内容をブログなどに掲載してきましたが、幸いにも嫌な思いをするようなコメントを残されたという経験はそれほど多くはありません。 ただ、ごくたまぁ〜に、「どうしてそんな言い方とか訊き方をしてくるんだろう」というコメントに出くわすことがあります。 そうしたコメントにも、細心の注意を払って回答をしようと

共生社会の到来

なんでこんなに新たな横文字を受け入れるのが好きなのか分かりませんが、ダイバーシティという聞き慣れなかった言葉が、ようやく「多様性」という分かりやすい表現に落ち着いてきたなと思っていた矢先、今度はインクルージョンなんて言葉が出てまいりました。 直訳すると「すべてを包括する、包みこむ」などという意味で、企業においては、すべての従業員がきちんと尊重され、個々が能力を発揮して活躍できている状態のことを示します。 これも最近は「共生(社会)」なんて表現にもなってきていて、なんだちゃ

前向きな諦め

「あきらめる」 この言葉だけからだと、どちらかというとマイナスのイメージがあるのではないでしょうか。 たとえそれが本意であってもなくても、物事を途中で放り出したり投げ出したりする行為についてこの言葉を使用しますよね。 漢字で書くと「諦める」。 実はこの言葉の語源は仏教用語の「諦観(ていかん)」にあるようです。 真理や道理のことでもあり、物事の道理を明らかにすることで至る心境のことでもあります。 「諦める」ことで、現状を受け入れることが可能となり、だからこそ解決の方

安定と安全の先にあるもの

今の会社に入社して上長としての役職に就いて以来、ずっと言われ続けてきたことは、社員の望んでいることは「生活の安定と向上」であり、その願いを叶えるために組織は成長し続けねばならないということ。 例えば、私の所属する今の会社は、今日現在で約870ヶ所の拠点展開をしています。 29年前に入社した当時の拠点数はというと、わずかに14ヶ所でしたから、今日までの間に800人以上の新たな拠点長と、そうした拠点を束ねていくエリア長やそのまた上長など、多くの役職者を輩出してきています。