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映画『放送禁止 劇場版 〜密着68日 復讐執行人〜』の感想を書き綴る

『放送禁止 劇場版〜密着68日 復讐執行人〜』に繋がる話ということで、TV版『放送禁止6〜デスリミット〜』から順番で視聴してみました。


両方観て、ようやく1つのお話になる感じですね。

こちらTV版、劇場版ともに2008年の作品で、考察サイトはどこも読み応えたっぷりでした。
皆さん色々読み取ってらっしゃる〜
伏線がいっぱい張られていて、把握するの大変😅

ネタバレしつつ、感想書いていきます。

◎TV版『放送禁止6〜デスリミット〜』

◇TV版あらすじ

夫からのDV被害に遭っている主婦の密着ドキュメンタリー。
撮影者は、数々のスクープ映像を世に送り出しているジャーナリスト『古茂田俊作(こもだしゅんさく)』。
DVに悩む『宋野真津(そうのまつ)』さんを救うべく、夫との普段の様子を隠しカメラで撮影する。

日々、夫からの暴力に怯え、耐える真津さん。
だが、夫が交通事故に遭い怪我をしてから夫婦関係は好転していく。
このまま解決か……と思ったのも束の間。

夫の暴力が余りに酷い時期に、つい魔が差して『復讐代行サイト』に書き込んだ夫の殺害依頼が、今になって決行されようとしていたのだ。
殺害決行の『デスリミット』まで、あと数日。
取り乱す真津さんをなだめ、古茂田は夫の『宋野登津雄(そうのとつお)』さんを見守るために、付きっきりで影から撮影する。

何事もなく帰宅し『デスリミット』が終了するまであと少し……というところでインターフォンが鳴る。不審に思いながらも応対する登津雄さんだが、激しく争う音が聞こえ始め……!

◆TV版 3行でネタバレ

嘘の妻、嘘の夫によるDV茶番劇
己のスクープ撮影が第一な古茂田
復讐されるのはお前だ!

◆TV版 感想

・まあ、そうなりますよね〜
という感じで、古茂田が復讐ターゲットなのは途中から薄っすら分かってました。

だってこの古茂田「僕が奥さんを守ります!ジャーナリスト生命にかけて!」とか熱弁しておきながら実際はDV中に止めに入るでも無し、ずっと隠しカメラ見てるだけなんだもん。
近くの駐車場に待機してるくせに。

あまつさえ、DVが起こりそうにないと撮れ高が悪いのか「旦那さんを怒らせてみてください」なんてヤラセ発言するし。
暴力振るわれてるの見てウンウン頷いてるんじゃないよ……!最低だな!

登津雄さんが復讐サイトに命狙われてると知った時も、うまくいけば『殺される瞬間が撮れるかも』とか考えてたんだろうな〜
登津雄さんがピンポンに出て襲われてるときも、腰を浮かせて逡巡したものの結局、決定的になるまで現場に入ろうとしなかったもんね……

・宋野さん夫婦は『うその』夫婦だと最後にネタバラシありますけど、やっぱり不自然ではありましたね。

真津さんは「DVから助けてほしい」と言ってた割には、どう着地したいのか見えなくて漠然としてたし。
15年前の時代だとしても離婚する、とかシェルターに逃げるとか、色々方法はあったでしょうから。
観てて「えっ、この奥さん結局どうしたいの?」って思ってた😅

・途中で古茂田が有名になった切っ掛けのイジメ事件の取材映像が流れますが、これも伏線だとは何となく読み取れますよね。

そんで『顔面に火傷を負った女生徒』がいるとなると、最後に出てきた『仮面の女』が火傷隠してるのかしら……?とはなる。

◎『放送禁止 劇場版〜密着68日 復讐執行人〜』

◇劇場版あらすじ

金銭で復讐代行をする闇サイト『シエロ』の管理者の仮面の女『七川ノラム』を追う取材スタッフ。
彼は、ある事件を機に接触を試み、ノラムの提案で闇サイトの密着取材を行なうことになる。

「見てみたいと思いませんか?人間が復讐される瞬間を」

結婚詐欺のホステス、スクープを狙うジャーナリスト、医療ミスを起こした医師、などさまざまな復讐の標的を取材。
その過程で、次第にノラムの正体を掴みかける取材スタッフ。
だが、事実は彼を思いもよらぬ真実へ向かわせる……

◇劇場版 ざっくり本編

・主人公は取材ディレクターの男性。
とある高校で飛び降り自殺した教師『高岡輝男』の自殺映像について調べてるうちに、復讐代行サイト『シエロ』にたどり着く。

そしてサイトを管理する仮面の女『七川ノラム』に丸め込まれ『シエロ』の活動を密着取材することになる。

・密着取材で最初のターゲットはホステスのメグ。
『シエロ』では協力者を使い、ターゲットが復讐されるべき人物かどうかテストをしている様子。

メグは全テストに失格し、廃ビルに連れ去られる。
そこで、七川ノラム自らターゲットに復讐を執行。
メグは命こそ取られなかったものの、自慢の美しい顔を切り刻まれることとなった。

・次のターゲットはジャーナリストの『古茂田俊作』。
『シエロ』について色々知りすぎてしまったディレクターは脅されて、この復讐計画の協力者にされてしまう。

ある日、メールで呼び出されたのは、とあるマンション。
そこで『宗野登津雄』としてDV夫を演じる羽目になる。

今回もいくつかテストが行われていて古茂田は全部失格。
復讐は決行され、古茂田は七川ノラムに硫酸をかけられ失明する。

・ディレクターは『宗野真津』役の女性に取材をして、七川ノラムの正体のヒントを得る。

『シエロ』のサイト、古茂田がスクープしたイジメ事件の記事……

そこから導き出したのは『七川ノラム』の正体は12年前に『神野留麻(かみのるま)』さんが焼身自殺したイジメ事件の主犯格に仕立て上げられた『江口来実(えぐちくるみ)』という女生徒だということ。
そして復讐ターゲットは皆、12年前のイジメ事件に関わっている人物であると気づく。

・最後のターゲットは医師の『深町和彦』。
医療ミスで『シエロ』以外からも命を狙われていた。
深町は恋人と沖縄旅行に行った先で、急に苦しみだし車で運ばれるが……着いた先は病院ではなく人気のない海岸。

シエロの仕込みでヒ素を盛られたのだ。
そこで恋人役の協力者と七川ノラムがバトンタッチ。

・解毒剤をすぐに投与しなければ深町は死ぬ。
このまま見殺しにすれば復讐は成されるが……ノラムは復讐について考えを改め、解毒剤を打とうとする。

しかし、ディレクターが急にそれを妨害。
さらにナイフを取り出してノラムを刺殺。

最後に、いつも隠されていたノラムの素顔を見ようと、仮面の下を確認したディレクターは愕然とした様子になる。
そしてノラムの服の下からペンダントを発見し慟哭する。

ニュース映像に切り替わり、沖縄の海岸で『神野光留』と『深町和彦』と『身元不明の女性』の男女3人の死亡が報道された。

◆劇場版 感想

ディレクターがDV夫役をいきなりやらされるという無茶振りは笑うとこですよね……?
TV版の同じシーンの裏側が見られて面白かった。
そしてTV版のナレーションに騙されたわ〜
「機嫌が悪いのか、ほとんど口をきかない」んじゃなくて『唐突に呼び出されて夫婦のフリをしろ』っていわれて戸惑ってたのね😅

『ご飯中にケータイいじってばかりの嫌な夫』も『次の指示待ちでメール見てたディレクター』なわけだ。

ラー油がなくてキレるシーンは「本当のDV夫ってしょうもない理由でキレるらしいから、実際もこんな感じなのかもしれん🤔」って考えてた時間を返してほしい(笑)
あの意味不明なやり取りの裏で、必死にキレる理由を探してたとは思わなかったよ〜

劇場版は番組ディレクターのカメラによる一人称視点で、ほぼ進むんですが……

脇役だと思ってたディレクターが、まさかの重要人物でびっくり!

留麻さんの唯一の肉親であるお兄さんでしたか……なるほどなるほど。

『シエロ』の文字を『江口』と解読して『七川ノラム=江口来実』と導き出したとき、何で大笑いしてたのか合点がいきましたわ。
殺された妹の復讐ができる!と喜んでたわけね。

でも、実際は『七川ノラム=神野留麻』で実の妹と知らずに殺してしまったという😱

『七川ノラム』の文字を鏡写しにしてさらに90°回転させると『カミノルマ』になると。
……気付かんわ!
うん、めっちゃカタカナで読めるねぇ。すごい〜

◆特典映像について感想

DVDの特典映像によると、深町医師の恋人役の人物が実は黒幕で、神野兄妹を手のひらの上で踊らせていたようなこと語ってますね。

出来すぎな展開だとは思ってたけど、本当に仕組まれてたとは。
わざと兄を巻き込んで、誤解するよう仕向けて妹を殺させたってことですよね……怖っ。

この黒幕さんも12年前の事件に関連ある人だったりしないのかな~
手の込みようからして、何か大きな理由がないと、ここまで手伝わない気がする。
あるとしたら『江口来実』の親類?
復讐する相手が留麻と同じで利害が一致していたとか?(来実を焼き殺した留麻もその対象であっただろうけど)

神野兄妹はこの2人だけの家族だったけど、他のターゲットたちの家族はまだいるだろうから『復讐の連鎖』は断ち切られてないと思うんですよね。
でも『シエロ』での実行役(七川ノラム)を留麻が一人でやったことにすれば兄妹もろとも死亡したため、復讐相手がいなくなって復讐の連鎖は断ち切られる……?
そういう意味での『替え玉』発言?
そうだったとしたら、この秘密は墓場まで持っていくか、関係者の親類が全員いなくなるまで黙ってないと。
どこで聞かれてて自分に復讐の刃が向かうとも知れないですよね……。
インタビュー答えちゃって大丈夫?

とか、色々考えちゃいますね〜
モキュメンタリーというより、だんだんサスペンスドラマになってたけど考察しがいがあって面白かったです。

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