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【考察】『イシナガキクエを探しています④』【感想】

期待してた通り、TVerでネット限定配信が来ましたね!
嬉しい〜😆

前の記事は置いておいて。
第4話の内容を踏まえて諸々語っていきたいと思います。

色々新しいことが開示されたけど、しっかりと明言された終わり方ではないので、この記事も一個人の考えだと理解したうえで、お読みください。


◉第4話でわかったこと

◎オトの遺品テープ

・5/17の3回目放映後。
オトさんの息子である義一さんが、母親の遺品整理で見つけたという “古いテープ“ を番組宛に送ってくれた。

〈遺品テープの概要〉

◈1975年 (8mmフィルム)
3人の男性が布にくるまれた遺体を運ぶ映像。
傍らには若き日の米原とオトもいる。
遺体の上には「15」と書かれた女性の写真が乗せられている。
一行は山中の雑木林に穴を掘り、遺体を埋め始めた。

◈1979年 (8mmフィルム)
女性の遺体を布で包む作業をする男性3人。
乗せられてる写真には「19」とある。
米原が傍らにいて指示出しか。

◈1982年  (VHSテープ)
「26」という写真が乗せられた遺体を土に埋める一行。
オトと米原もいる。

◈1984年  (VHSテープ)
米原とオトらしき人物が見守る中、横たわってる人間をおそらく殺害しているシーン。

◈1985年 (VHSテープ)
遺体に布を巻き付け終わり、細かい手直しをしてるようなシーン。
乗せてある写真の番号は「33」。
米原もいる。

・義一さん、母親が関わってた殺人死体遺棄の証拠フィルムをテレビ局に送りつけたことになるんですけど……😓
まあ、すでに故人だし時効も切れてるのか?
古いフィルムで再生機器がなく、中身を見ないまま送ってくれたんでしょうかね。

・これらの映像から読み取れるのは……

力仕事、記録要員として少なくとも4人は仲間がいたこと。
オトさんの手下なのか、米原さんが雇った人なのかは判然としないが、口が堅いことが要求されるはず。
というか、殺人の実行と死体遺棄でバリバリ罪に問われるな!

儀式のやり方。
「代理人」にされた人間(おそらくキクエに近い年齢の女性?)を殺害し、その遺体を布でぐるぐる巻きにする。
・布に呪文を書く。
ボヤけたキクエ写真を引き伸ばして遺影のようにして遺体に乗せる。番号をふる。
・オトさんはずっと呪文を唱えている?
・遺体を山にある雑木林や池などに隠す。
(おそらく米原さんが引き継いだ先祖代々の広大な土地を利用)

③殺人のペース。
1969年にキクエが亡くなった or 怪異キクエを喚び出した、として。1975年の時点で少なくとも15人。
1985年の時点で33人。
そして地方番組に出演した1987年時点では35人も手にかけている。

すごいペース早い〜😵‍💫
よく捕まらなかったな……


◎オトへ宛てた手紙

・米原さんからオトさんへ宛てた手紙も紹介されましたが……

最初に書いてあった「もう、そこにはありませんでした」って何ですかね?
嫌な気配がビンビンする😨
埋めた遺体が消えたとか?

・あと、オトさんが米原さんからの「処置」依頼を断った様子がうかがえますが……何かあったのかな?

考えられる理由としては「今更、罪悪感が芽生えた」「こちらに害が及ぶようになった」「犯罪行為がバレそうになった」「年齢的にもう辛い。引退」とか……?

・オトさん、遺影の感じだと少なくとも60〜70歳くらいまでは生きたっぽいね。

・他のお祓い業者の存在にも言及してました。
ただ、新しい業者は信用に値するかまだ怪しいようですが……


▣いろいろ考えてみる

■空き家での取材について

・キラフ氏が撮影した空き家。
登記によると「米原実次」名義だそうで……やっぱり、という所感。

・空き家の中には「霊界物語」「新霊交思想の研究」というタイトルの書物があり、独自にオカルト的なことを調べてた風ですね。

・そして空き家の一角にあった小さい建物。
御札が内側からベタベタ貼り付けられて異様でしたね。

中には、割れた骨壺(御札付き)とこぼれ落ちた遺灰。
そして若かりし頃の米原さんと仲睦まじい女性のツーショット写真が落ちていました……

たぶん、この女性が「イシナガキクエ」なんでしょう。

・骨壺は誰が割っちゃったんだろう?
空き家にキクエ写真を回収しに来た誰かに?
それとも米原自身が……?

割った骨壺の中から何か取り出した、とか考えられる〜?
米原が焼身自殺の時に、キクエの遺灰を一緒に……とか考えたけど、現場検証で見つかっちゃうかな。
ばら撒けば分からないか?


■妄想ストーリー

これらを踏まえて、妄想したストーリー↓

ーーーーーー

・米原は、将来を約束するような仲であるキクエという恋人がいた。
しかし、不慮の出来事でキクエは亡くなる。

天涯孤独で身寄りの無かったキクエ。
火葬された骨と灰は米原に預けられた。

・失意の中、米原は独自に心霊研究を行い、死んだキクエに会おうとするも交霊術は失敗。

キクエは悪霊のような存在に変化し、分裂して解き放たれてしまった。

・米原は霊能者の稲垣オトを頼り、写真に収めた悪霊を除霊し続けることになる。

自身のせいで悪霊に貶めてしまったキクエの魂を全て回収し、除霊するために……

・そして、全てのキクエの魂を回収し終えた米原は、これまでの罪を噛み締めながら、自らに火を点け人生に終止符を打った。

ーーーーーー

……という感じ?

米原さんがあそこまで執念燃やすんだから、写真のボヤケた存在も、オリジナルのキクエの一部だと思うのよね。
全く別の存在を喚び出したなら、責任感あれども殺人を犯してまで処理しないと思うの……


■残った謎について

あとは、色々気になってるところを辻褄合わせていきたい……と思って挙げる疑問点や推測の羅列。

◈米原の心霊研究

・米原さんが独学で心霊研究を始めたのは、おそらくオリジナルのキクエの死去後。

・喚び出した後に散らばってしまったキクエの魂を、米原さんがカメラで撮影し写真に押し込む。

(キクエは米原さんの前に現れる?
そもそもキクエかどうか判断できるのが米原さんしかいない?)

キクエの器である「代理人」へ、写真に押し込んだ魂を移動させ「死に直し」させることによって除霊を行っていた、とか?

・「『代理人』は用意する」ものらしいので、キクエが自発的に取り憑いた云々ではなさそう。

・エクトプラズム写真について。
拘束してるってことは生きてる人間だろうから、あれは「代理人」にキクエの魂を入れてるシーンなのではないか。

◈結局、同業者を頼ったのか?

・義一さんが送ってくれた資料にはオトさんが関わった分しかない。
映像で確認できる一番最後は33番。

地方番組に出演した時点では35番を処置済みで、このときはまだオトさんに依頼していたはず。
(住所、電話番号の件より)

・キラフ氏が行った空き家は、オトさんへの依頼時に使用してた家屋だと仮定するならば、発見された写真は35番までなので、オトさんはここまでしか関わっていないと予想できる。(1990年前後?)


・その後から現在までの空白の期間にキクエが出現していたとしたら、他の業者が「処置」していたんでしょうね。

・池に潜った男たちは、沈めたときの当事者ではなさそう。
同業者のほうか?

オトさんにやり方を聞いても教えてもらえなかったから、「処置例」として遺体を見に来たとか?

・夜中に米原宅で何かしてた人たちは、近年の「処置」を請け負ってた業者だとすれば。
米原さん死亡後に、自分たちの犯罪行為(殺人、死体遺棄)が明るみになるのを恐れて証拠隠滅に来ていた……?


◈米原の想いを想像してみる

第4話を観たあとに最初から見返すとイメージが変わるんです……

米原さんの密着取材でキクエについて尋ねられたとき、「家族みたいなもん」とか「笑うとエクボができる」とか言ってたのは、生きてた頃の姿を思い出して語ってくれたんだろうなぁ……とか。

・スタッフに「キクエさんの存在自体が疑わしい」って言われたとき、目が潤んで涙を飛ばすために瞬きしてるように見えるんですよね。

この世のどこにも「キクエはもういない」と突きつけられてホッとしてる反面、悲哀も感じてる複雑な表情なのかな……って。

見返すとしみじみしちゃう🥲

・「名前の漢字がわからない」ってのは、もう死亡扱いされてるはずのオリジナルのキクエの情報に辿り着かれても困るからかな?

写真をビラに載せなかったのも同様か。
ビラで探してるのはオリジナルのキクエではなく、怪異のキクエだから……

知人からの情報が皆無だったのも、もうすでに死亡してたからですかね……

・米原さん、結婚とか子供とかについて不明だったけど、第4話を観て納得したよね。
55年前に死んだキクエを想って独身を貫いたんでしょう

・本物のキクエには会いたいが、怪異となったキクエは何としても滅する気概を感じる……
というか、そうしないとキクエが成仏できないのかな。

・米原さんがしたことは、褒められた行為ではないけど、生涯かけてキクエを愛し抜いたってことでいいんでしょうかね?
やり遂げたってことでいいんだよね?



◉最後に

ホラーモキュメンタリーだと思って視聴してたから、まさか最後にこんな切ない気持ちにさせられるとは思ってもみなかった……
じんわり残る余韻が良かった……😌

結構、最後のあたりまで「米原、ヤバい奴」みたいな目で見てたんですけど、最後にふたりの睦まじい写真見ちゃったら、もう……
印象がコロッと変わってしまった。

設定的にフィクションだって頭ではわかってるんですけど、役者さん達の演技が鬼気迫っていて、本当にドキュメンタリー番組見てる気分になった……!
なんとも不思議な感覚。

恋人のために、許されざる所業に手を染める熱量というか……
人間の強い感情って、人の心を揺さぶるのね。

とても面白かったです。
第2弾も楽しみにしてます……!


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