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ドラマ『心霊マスターテープ』の感想を書き綴る

2020年にエンタメ〜テレで放送された全6話のホラードラマ。
監督は寺内康太郎氏。

ホラードキュメンタリー系の作品は、あまり観たことなかったので寺内監督の名前は『フェイクドキュメンタリーQ』で聞きかじったくらい。
『心霊マスターテープ』に出演した監督・ディレクター・アシスタントの皆さんは全然存じ上げませんでした……

なので、各人の代表作と共に名前を紹介してくれるのは、私みたいなライト層には良い宣伝になりました〜☺️
興味持ちやすくなるよね!

◎ざっくりあらすじ

《第一話 日本初の心霊ディレクターを追え》

『日本初』の心霊ドキュメンタリーを撮ったとされる中村義洋監督を追って取材してたのに、中村監督が撮るより前に、すでに心霊ドキュメンタリーは存在していたらしいことを知った寺内。

『知られざる心霊世界』というビデオが、おそらく日本初の作品だろうという噂を頼りに、そのビデオを探すことになるのだが……

寺内たちのまわりで不可解なことが起こり始める……


《第二話 日本初の心霊ビデオ》

局が選んだ女性アシスタント(涼本奈緒)とギスギスしながらも取材に向かう寺内。
広島で『知られざる心霊世界』の海賊版を発見することができたが、肝心の中身は途中で途切れていた。

本当に「日本初の心霊ビデオ」が存在することがわかったので、他の心霊ディレクターたちに協力を募り、本格的にマスターテープを探すことになる。

しかしそんな中、居酒屋で見かけた「ビデオカメラを構える幽霊」が他のディレクターのところにも映るようになり、実際に大怪我を負わされる人物も出始める。

❇海賊版ビデオからわかったこと
・監督名「茨木竜男」
・制作会社「ベリーマグナム」
・ツテを辿って「ベリーマグナム」の社長が「梅澤真吉」という人物だとわかる。

《第三話 迫り来る謎のカメラ男》

ニコ生や業界の人づてに情報を集め、監督である茨木の情報が出てくる。
しかし1984年に茨木監督は自殺していた。

そして『知られざる心霊世界』のビデオパッケージの情報が出てくる。
マスターテープ探しに役立ちそうだ。

一方で、またも同業者から「カメラ男」の目撃情報。
これまでのパターンだと、映した人が霊に襲われている。
その現実を受け止めきれない井川広太郎(笑)

また、映像から「カメラ男」の持つカメラの型が古いものだと推定された。

寺内と涼本は、茨木監督の妹さんから話を聞くことに成功。
それによると、ベリーマグナム社長の梅澤が茨木自殺後の茨木宅を買い取っていた。
また、幽霊の映っていた仏間は長野県ではなく、大阪の茨木家だという妹さんの証言。
茨木監督の元自宅の住所をゲットする。


《第四話 空き家から覗き見る者》

元茨木家に到着したが、人の気配はない。
しかし、何故か監視カメラが素人設置してあり、不思議なことに”外から中を”撮影している……

役所にいき、今も家の持ち主は梅澤だと判明する。
周辺で聞き込みを重ね、情報を集める。

・家の中に30代くらいの男が鍵で開けてコソコソ入っていった。
・周辺では、30年くらい前に小学生男児と大人の男性が続けて行方不明になっている。

一方東京では「カメラ男=茨木監督」ではないかと推理。
いつ「カメラ男の霊」が襲ってくるのかと戦々恐々している井川。
本人は気づいていないが、しっかりと自宅周辺まで近づいているのが映っている。

大阪で元茨木家を張っていたメンバーのうち3人(谷口猛、徳丸大介、金井倫子)が車ごと消える。
元茨木家から出てきた男を1人で追っていた涼本のみが助かった。


《第五話 知られざる心霊世界》

マスターテープがついに発見!
集まったメンバーで視聴してみると色々とわかった。

❇『知られざる心霊世界』マスターテープ内容

・長野県(実際は大阪の茨木自宅)
→仏間に現れる若い女性の地縛霊
・香川県
→リポーター箕輪春子が夜の川沿いを歩く。川遊びで亡くなった少年の霊。
・鹿児島県
→墓地を彷徨っていた男性の浮遊霊
・静岡県
→山で幽霊の目撃談。
リポート中の箕輪が具合が悪くなり、霊の声を聞いたと泣き叫ぶ。

テープの最後のあたりで、デッキ内で噛み込んでしまって誤ってテープを破損。岩澤宏樹が持ち帰って直すことに……

マスターテープの内容から、茨木の霊が何故出てくるのかを推理する面々。
しかし、これといった確証は何も得られなかった。

東京に戻ってきた涼本から、詳しい状況を説明される。
杉本笑美が調べたところによると、大阪で消えた金井の位置情報はGPSアプリにより、梅澤のアパートにいると表示された。

寺内と涼本は東京に残り、古賀奏一郎と杉本のふたり(Not Found組)が大阪へ向かう。

そして、リポーターの箕輪のことを追っているうちに、箕輪の写真と仏間の幽霊が似ていると気付く。


《第6話 心霊ディレクターと云う者ありけり》

杉本は、梅澤のアパートに警戒MAXで突撃するも、相手はあっさりと家にあげてくれた。
梅澤に茨木監督のことを聞いてみると……

・1973年にベリーマグナムに茨木が企画を持ち込む
・心霊ビデオを作ることになったが、茨木が集めた映像が火事で焼失
・10年かけて映像を再び集める
・1985年 『知られざる心霊世界』発売

梅澤もオカルト作品に造詣があるらしく、古賀たちの作品も知っていた。
一瞬気が緩むものの、梅澤の部屋から金井を始めとした沢山の携帯電話が発見され緊迫した雰囲気へ……

一方で涼本が、茨木家付近の行方不明者と、ビデオに映っていた幽霊の特徴が一致することに気付く。

監視カメラの謎を説明してもらうべく、元茨木家に入る古賀たち。
そこで梅澤はとんでもない告白をする。「茨木が殺人をして、その霊を撮影していた」というのだ。
つまり、涼本が指摘した通り、行方不明者が幽霊としてビデオに映っていたのだ。

そして梅澤は茨木の遺志を継ぎ、新たな心霊映像を撮ろうとしていた。
古賀は誰かに背中を刺され、杉本は命からがら逃げのびる。

通報で駆けつけた警察の捜査により、元茨木家からは大量の人骨が発見された。
茨木と梅澤によって殺された人たちだろう……

これにて、日本初の心霊ビデオについては解明され、一件落着したように思えたが……
茨木の霊が出没する理由については謎のままであった。

茨木監督の霊から逃げて、岩澤のところへ逃げ込んでいた井川。
そしてマスターテープを修理していた岩澤の音信が途絶えていた。

寺内が二人の元へ訪れると、急に現れた異様な雰囲気の岩澤により『茨木の霊の目的』が説明される。

茨木は自責の念から自殺したが、心霊映像を撮りたい想いが残ってしまった。
そして、茨木の遺志に共鳴してくれるディレクターを探していたのだ。
襲われたディレクターかいたのは、共鳴してくれない相手だったからだそうだ。

そして岩澤は共鳴してしまった。

茨木から引き継がれた『幽霊の作り方』にならって、井川は岩澤に殺されたのだった。
その後の岩澤を知るものは誰もいない……

◎ネタバレ感想


・寺内さんと涼本ちゃんが、だんだんバディとして成長していくの良かったですね。こういうの好き。

・心霊業界の伝手をどんどん辿って、少しずつ真相に近づいていくのが、とてもワクワクして面白かった!
これぞドキュメンタリー!

・ビデオ内の幽霊とか、カメラ男の霊とか、しっかり心霊映像もありつつ。
最後には”生きてる人間の狂気”でゾッとさせてくれるところが大好きです。
見た目普通のお爺さんな梅澤さんが、急にサイコパスなこと言い出すの、怖いな!

・最終話で、これまでの疑問点がパズルのピースのように次々ハマっていくのが気持ち良い。
一見、関係なさそうだった近所の行方不明者とかも、ちゃんと回収されてて良いですね。最悪な所業でしたけど。

・ゾゾゾが最後に出てくるの笑った〜😄
でも、その後ろに岩澤さんいるの見えて凍った。

・心霊ドキュメンタリー制作陣のオールスターって感じで、お祭りみたいな雰囲気楽しいですね。


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