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Vol.3〈矢山・民泊村井屋〉コラム 店主 村井 勇輝 さん



 「地域の方との相性が良かった。」香春町に引っ越してきた当初は地域の方たちからの大歓迎を受け、ほとんど自宅に帰らなかったと言います。ようやく落ち着いた頃には地域の盆踊りや、太鼓の練習などに駆り出されました。
「田舎って実は忙しいんですよ、でもこういった風習や文化が当たり前にある事に感激しましたね。」地元のお誘いはほとんど断らなかったという村井さんはすぐに地域に馴染んでいきました。

 そんな村井さんは、自身の移住経験から、自宅1階部分を地域の住民と出会う交流スペース兼、移住希望者のためのお試し居住空間にリノベーションし、身近に移住体験行える取り組み「トライアルステイ」を始めます。自宅のリノベーションは地元の方の協力のもとDIYで行い、町内外から多くのボランティアが訪れました。新しい取り組みを始める時には「いいやん、何でもし。」と言ってくれる町の方の温かさに毎回背中を押されたそうです。

 「大学生の頃からはじめた一人暮らしのアパートには、常に友達が遊びに来ていたりして、僕の家は人の集まる場所だったんです。おもてなしが好きというか、だからトライアルステイの様な取り組みは性に合っていたのかもしれませんね。」地域おこし協力隊の任期を終えてからも、民泊を経営しながら続けてきたトライアルステイは町に多くの人の流れを呼び込みました。
 都会では出来ない田舎ならではの遊びや体験、そして村井さんの世話焼きで温厚な人柄に感銘を受けたと参加者の方々は口を揃えます。「僕じゃなく、地域の方がみんなで盛り上げてくれたからです。」そう話す村井さんの謙虚な姿勢もまた魅力のひとつであると感じます。

 「移住して来て本当に多くの方にお世話になりました。この町には返したい恩があります。だから僕はここに住み続ける事にしたんですよ。」
 春先の穏やかな風が吹き込む民泊村井屋、居間に温かみを感じたのは店主の人柄が招いたものではないでしょうか。

体験型民泊 村井屋
店主 村井 勇輝
昭和63年生まれ、大阪府出身

仕事の関係で日本各地を渡り歩き、所縁のある福岡で親しみ深い温厚な人柄に惚れ込み、九州への定住を決意。2016年香春町地域おこし協力隊に着任し、地方移住。地域おこし協力隊の頃に始めた移住体験の取り組み「トライアルステイ」の実績を元に2019年3月任期終了後、体験型民泊村井屋を開業。民泊経営、カフェスタッフ、農業、アウトドアイベント講師、竹モノづくりWS講師など、多様な取り組みを行っています。

民泊 村井屋 https://www.muraiya.com/

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