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【導入事例】配送事業者の変更にあたって必要業務の見直しを実行。常態化していたむだを整理したら「業務効率化と大幅コスト減」が実現! 株式会社東天紅

 昭和36年(西暦1961年)、東京オリンピックを3年後に控え、のちに日本が高度成長期と呼ばれる経済発展を遂げ始めた時代。東天紅 上野本店は開業しました。地上4階、地下1階、総客席数1000席のすべてが中国料理という、世界屈指のスケールのレストランとして誕生し、創業以来の東天紅の使命は「豊かな食事文化の創造と提供」です。歴史と文化、人のつながりを大切にしながら時代と共に進化を遂げています。
 
 株式会社東天紅では、本部一括仕入れした食材を各店舗へ配送するにあたってハコベルをご利用いただいています。導入から思わぬ「超効率化」を実現できたという運用状況や、ハコベルをお選びいただいたきっかけ、そして得られた効果などを、店舗営業部 購買担当 課長 横尾 晶彦様(以下、敬称略)にお聞かせいただきました。

(ハコベルを選んだ理由)
・確実に車両手配ができる
・コストの削減ができる
・ドライバーの専属化ができる

“勝手知ったる” 長年にわたる配送委託先がコロナ禍を機に契約終了へ。委託先変更において大胆に望むものを取捨選択した結果

—— 最初に、横尾様の購買担当でのお仕事内容についてお聞かせください。また、そもそもハコベルをご用命いただいた経緯はどういったものだったのでしょうか。

横尾 晶彦様(以下、横尾)東天紅に入社後、最初の2,3年ほど店舗でサービスに従事したあと、本部の購買のなかの「用度」、いわゆる消耗品等の購入や管理を担う部署に配属されました。以来用度を外れずに、飲料や食材の仕入れといった購買全体を現在は見ています。16年ほどの社歴になりますが、購買に従事している期間が長くなりましたね。

「委託先変更にあたって、思い切って配送業務の見直しを計った」と語る横尾さん

 さて、当社がハコベルさんに配送をご依頼するようになったきっかけは、実はコロナ禍が多少ならず影響しています。20年ほどのおつきあいだった配送事業者様がいたのですが、コロナ禍で物量が減少し、もともと物量に対してのお支払いだったことから、配送回数が半分になるとお支払い金額も半分になり、そうすると先方でもトラックの維持や人件費など、ご希望の基準と満たなくなってしまいました。最終的に事業継続に及ぶ話となり、残念ながら契約終了となったのです。

 実はそのようになる数年前から、先方からはそろそろ継続が難しいとは言われていたものの、お願いしてなんとか続けていただいていたという経緯がありました。当時は飲食店も時短営業がありましたし、運ぶ量がゼロとはいかなくとも従来と比べて半分になったり、運ぶものがなければご依頼することもできませんから、本当にやむを得ないという。
 それでいよいよ新たに配送の委託先を探す必要に迫られた、というのが実情です。

—— 長いお付き合いの事業者様であれば、「あうんの呼吸」ともいえる間柄でしたでしょうね。変更にあたって重視なさったのはどんなことですか。

横尾:はっきり言うと「割り切り」をしました。今までの業務をすべてそのまま委託しようとするとかなりハードルが高くなり、新規事業者を探す困難は目に見えていました。そこで、委託したい内容の取捨選択を改めて行い、思い切ってむだなものはこの際やめていくことにしたのです。

 取捨選択するなかで、もっとも欠かせないものが「食材」。なにが運べないと困るかと言えば食材で、それがないと営業ができなくなりますから。当社では食材のほかに、大型の什器備品、会議用のテーブル・椅子といった大型の荷物も運んでもらっていました。大型の荷物を他店と貸し借りすることが頻繁にあったのですが、コロナ禍になり大型店の縮小や、貸し借りをしなくても自店の備品でまかなったり、仮に大型備品の貸し借りが発生する際には、レンタルを活用するといった方針に転換しました。頻度もそこまで高くなかったので、そうしたものはもう割り切って運ばないと決めたわけです。重視したのはほかにもコスト、人(ドライバー)がありました。

想定外の「超効率化」が実現!配送業務にかかる時間が減、「人件費+物流費」の減少で全体的なコスト削減に

—— 「食材を運ぶ」「コスト」「人(ドライバー)」。東天紅様が望むこの3つをハコベルが満たすことができるとして、お選びいただいたのでしょうか。

横尾:結果としてはそうなのですが、実は偶然です(笑)。最後の手段でした。もともとハコベルさんは3,4年前に飛び込み営業でいらっしゃったのが縁。当時は委託先変更の必要がなかったので考えてもみなかったのと、その頃まだラクスルさんの子会社でしたから、「印刷だけでなく面白いことを始めたんだなぁ」と頭の片隅に残りました。

 その後、委託先が辞めるとなった際に「これは困った、どうしよう」となったとき、同じようなトラック手配業者や配送業者にお聞きしてみても条件が合わないのです。人がいない、ドライバーの専属化はできない等々で、とにかく条件面の折り合いがつきませんでした。困り果てていたとき、ふと思い出したのがハコベルさん。改めてパンフレットを見返していたら、大きな車も軽もあるぞ、とダメ元で聞いてみようと思ったわけです。これまでさまざまな運送業者に聞いて全部ダメと言われた条件について、ハコベルってよくわからないけれどダメでもともと、聞いてみよう、と連絡したのです。

配送にかける業務が結果として減り、「他の仕事ができるようになり効率化につながった」とのこと

 それでいざ、こちらの希望している条件を一つひとつお尋ねしていくと、「できます」とお答えになる。とにかく私がもっとも心配していたのが、24年問題などこれだけドライバーが不足しているとニュースになっている時節に、本当にドライバーを手配できるのだろうか?ということでした。「手配できます」と言われても、正直疑心暗鬼でしたね。いざ頼んでみて「用意できませんでした」となったら大変です。そこでけっこうしつこいくらいお聞きしたんですよね。「本当に大丈夫なんですか?」と。当日急に行けません、無理でした、となったら困りますから、何度も確認したのですがそのたびに「大丈夫です!」と言われましたので、ではやってみようか、となりました。

—— ご依頼にあたっては従来からの配送業務の中身も見直しになられたわけですが、運用してみていかがでしたでしょうか。

横尾:超効率化と言ってよいかと思います。ハコベルさんに変える以前、これまでは「ずっと前からそうしてきたから」とか「運べているから」と当たり前に続けてきたことが、実はそんなに必要ではなかったと気づいた面があります。その代わり、ハコベルさんにスイッチしたことで軽トラックにしたこともあってだいぶコストが下がりました。

 ある種「けがの功名」ではないですが、このままずっと同じ委託業者さんがやってくれていたら見直しなどをする機会もなかったと思っています。さらに言うと、倉庫を担当している人間が、以前は週に3日配送業務にかかっていたんですね。用意や梱包で3,4日は時間が必要だったところ、現在はまとめて2日間に短縮できたのです。それだけ準備する作業時間が1日短くできて、短くなった分で他の仕事ができるようになったり、あるいは早く帰れるようになりました。これによって我々としても配送業務にかかる人件費が下がって効率化につながったのです。たまたまではあるのですが、結果とても良かったなと感じているところです。

 重視していたコストについては、想定していたよりもけっこう安かったのには驚きました。また、ドライバーさんを固定してほしいという点は、ある程度実現できています。意外に大事な点でして、お店側もずっと知っている人、顔なじみの人が来た方が良いですし、こちらも毎回説明する手間が省けますので同じかたで固定したい、という希望がありました。

 皆さん良いかたばかりで、「なんでもやりますよ」と仰ってくださって、業務もすぐにおぼえてくださいました。1回まわっただけで次からはまったく問題なくやってくださっていますので、現場でも特にトラブルがなくまったく心配する必要がありません。

重視したのは人。「ドライバーさんを固定化したいという希望が叶った」

他社で「できない」と断られた要望もハコベルでは可能。顔なじみのドライバーさんと信頼関係を築くことでもっと良い仕事に

—— 配送は人から人へですから、その点で御社のご希望になる品質を満たしていたということはなによりです。現在のご利用状況についてもお聞かせください。

横尾:食材の運搬でハコベルさんを利用しています。食材の仕入れは各店舗ごとに仕入れられるものと、本部一括でないと仕入れられないものとがございます。それは、各取引先様、各商品によって条件が異なりますので、本部一括で仕入れて、各店舗に本部を経由して配送する必要があります。頻度は週に1回ずつ、首都圏の6店舗へ配送します。

 6店舗ですからお店の担当者とも顔見知りになれば運用はスムーズにいきますよね。それになによりも、こちらの手が回らないときに新たに毎回お教えする必要がございませんので、慣れてきますとこちらがなにも言わなくても自動的に仕事をしてくださる。法人回りの配送業者なども、毎日出入りがあって馴染みになると勝手にやってくれますよね。まさにあんなイメージです。

 実は今回もハコベルさんに出逢うまで、最悪の場合そういった配送業者様も考えないと、と思っていたんです。ですが試算すると膨大なコスト高になってしまい、さらに今後もっと上がる可能性もあるわけですから、最後の最後にハコベルさんに依頼できたのはよかったことです。

 先ほど運用の成果として「大幅なコスト減」、作業担当者の「配送業務減」といった効率化が進んだことをお話しましたが、今回もっとも大きな収穫は、「ゼロベースで考え直す」発想の転換ができたことです。きっかけとしては委託業者様を変えざるを得ないというものではあったのですが、あのまま見直しをしないでいたら1日の仕事量は変わらないままでしたし、物流コストは上がっていたことでしょう。物流コストはどんどん上がっていきますから、「人件費+物流費」でコストアップになっていくのが常態化していたはずです。

 あのとき委託先事業者さんが「辞めたい」と仰ってこない限りは、変更するということがなかったと思いますので、こうしたインパクトがないと変化は起きなかったと思っています。

—— 現状までに見えてきた課題などはございますか?また、今後ハコベルと共に取り組んでみたいことなどございますか。

横尾:課題というのは特にないのですが、これから見えてくるものもあるのではないでしょうか。現状では8~9割はこちらの望んでいることをクリアしてくださっていますから、今後、時代の変化のなかでまたなにかお願いするべきことが生まれてくるのかもしれないですね。
 たとえばですが、おせち料理を年末に各百貨店さんに運ぶ臨時配送など、そういう部分での拡がりはこれから出てくるかもしれません。また、当社ではミールキットを自社でつくって冷凍・販売しています。現在は小規模で展開していますが、もっと規模が大きくなってきましたら配達も頻繁に発生するはずで、拠点間移動などが出てきましたらまた、可能性が出てくるのかもしれないですね。

現状とくに課題はないと仰るが、時代の変化と共に「業務拡大の可能性もあり得る」

 ハコベルさんにはもうひとつ、どんどん大きくなっていただければ良いなと思っていたりします。CMなどもっと露出していただきますと、今回の私のように適切な事業者を探している人もいますし、実際の仕組みがわからないということもあると思います。お取引を始めるときもですが、始めてからも、「こういう会社さんなんだな」と関係者の理解がよりスムーズになりますし、ハコベルさんが大きくなられることで取引企業としても相乗効果があると思いますので、期待しております。

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