「借金の底なし沼で知ったお金の味」著:金森重樹を読んでみた。
こんにちは、はちろうです。
今回は、金森重樹さんの書かれた「借金の底なし沼で知ったお金の味」という本を紹介します。
きっかけ
この本を読んでみようと思ったきっかけですが、私は普段金融系の仕事をしていて、借金に関する相談を個人のお客様から日々受けています。
借金といっても、住宅とか車とか子どもの学費とは使い道が明確なもので「前向きな借金」であれば問題はないのですが、ギャンブルや酒、風俗などで「後ろ向きな借金」をしてしまう人も中にはいます。
そんな、「後ろ向きな借金」をしてしまう人は一体どんな心境なのかを知ろうと思ってこの本を読んでみました。
この本から、学んだこと
自分は世の中のことを何も知らない。
表面的なことしか知らないいい子ちゃんでは正しい判断はできない。
もっと世の中のことを知って賢く生きたい。
と思い知らされました。
本の内容
著者は、岡山から大学進学を機に上京してきました。
ですが、東大法学部出身にも関わらず、「いずれお金持ちになる」という漠然とした想いを持ちつつも特に具体的な行動は何一つ起こさないまま、25歳までフリーターをしていました。
そんな中、詐欺まがいの先物取引に騙されてしまい、自分で貯めた150万円と親から「マンション購入の頭金にしなさい。」と預かっていた1000万円、合計1150万円を一瞬にして溶かしてしまいました。
そんな絶望的な状況の中、損失を取り返そうと借金に借金を重ねて投資を行いましたが案の定失敗し、借金に法外な利息がついて最終的には借金が一億二千万円にまで膨れ上がりました。
当時は平成11年で、投機で作った借金は自己破産できなかったそうです。
そんな一億二千万円という到底返せる額ではない借金を負っていてどん底の状況で、著者は「理詰めで億万長者になろう」と決心しました。
不動産会社で働きながら営業やマーケティングに関するノウハウを学んだり、仕事が終わった後はマックで深夜まで行政書士や簿記の資格の勉強したりしながらスキルをつけていきました。
そんな生活を3年ほど続けた後に独立して、行政書士や不動産投資を行ってお金を稼ぎまくり、見事一億二千万円の借金を返済しました。
借金返済後は行政書士やホテル、レストラン、不動産投資業などを行い、今では億万長者になっているそうです。
著者は「一億二千万円という莫大な借金をしたからこそ、理詰めで億万長者になる方法を本気で考えて実行することができたので、借金こそが人生の師匠のようなものだ。」と語っています。窮地に立たされたからこそ、覚醒して世の中の見え方が変わり、稼ぐためには何が必要なのかを理解することができたそうです。
借金を背負わなければ、一生フリーターのようなお金持ちとはほど遠い生活を送っていたかもしれないですね。
正しい知識の必要性
著者は億万長者になれるほどお金を稼げるようになった秘訣として、
簿記や会計の知識を使って会社のお金の流れを正しく理解して適切な経営判断ができるようになったことや、マーケティングの知識を得て実践を繰り返すことで楽に集客ができるようになったことの二つを挙げています。
正しい知識を得てアウトプットするのは大事だなと思いました。
そもそも正しい知識があれば、詐欺まがいの先物取引に手を出して借金を負うこともないですし、少し失敗しても冷静になって損失を少なくする行動をとれるはずです。儲け話は基本詐欺と思いましょう。
自分の知識や経験だけで判断せず、何事においても正しい知識は必要ですし、何が正しいかを判断するリテラシーも必要です。
私は今後世の中の色々なことを勉強したり、色々な人の話を聞いて、いかなる時も正しい判断ができるようになりたいと思います。
この本では、借金が膨れ上がっていく際のヒリヒリした感覚や、自分を騙そうとしてくる人の描写が生々しく表現されていて、かなり面白いです。賭博黙示録カ〇ジみたいなものです。
また、財閥系や鉄道系のデベロッパーが儲けられる理由やマンションデベロッパーと富山の薬売りが同じ営業手法で儲けている、などといったビジネスの裏側の話もあって勉強になります。
気になった方はぜひ読んでみてください。
では。
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