「ポン酢」はっち

ポン酢が活躍する季節である。大抵の鍋物はポン酢でだいたいおいしく食べられるので、今までポン酢といえば鍋の付けダレ、というイメージしかなかった。しかし、今年は家で料理をする機会が多くなったのもあって家ごはんの味付けに飽きてきたので、ポン酢でいろんなものを炒めて食べてみた。すると、これがめちゃくちゃおいしかったのである。

考えてみればだしと醤油と酢で構成されているのだから、それ自体がすでに完成された味なわけで、鍋だって野菜もあれば肉もあり、魚もあるわけで、それらを全部同じポン酢で食べているわけだから、調味料として使わない手はない。しかも、めんつゆと違ってそれほど甘くないので、私好みの味になるに決まっている。なぜ今まで使わなかったんだろう、とびっくりした。

今はいろんなポン酢がスーパーで簡単に手に入るようになった。値段の高いものはやっぱりおいしいけれど、炒め物に使う場合は安いポン酢で充分。そんなわけで、我が家の冷蔵庫には何種類ものポン酢が眠る羽目になった。冷蔵庫のスペースをとるので邪魔と言えば邪魔なんだけど、「今日はどれにしようかな」と迷う時間も楽しい。