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なぜ江本手袋はマスクを作らなかったのか

こんにちは、ダイバー tontonです。

新型コロナの感染拡大で社会が揺れていたとき、江本手袋で何が起こっていたのかを記録しておきたいと思います。

「マスクを作ってみよう」

この新型コロナウイルス禍で、多くの企業が世の中のためにと様々な商品を送り出しています。

特に地元東かがわ市では、多くの会社がマスク生産に取り掛かり、マスク不足で不安に思う人に安心感を与えています。

それを見て江本手袋でも「布マスクを生産しようか?」という話を職人さんとしていました。

布は在庫にあるものを代用して、ミシン、糸…必要なものはすべてそろっています。手袋職人にとって、手袋に比べれば布マスクを縫うことは簡単です。

ただ、江本手袋は創業以来手袋一本でやってきた会社です。もちろん、マスクを作るためのノウハウを誰も持っていません。

それでも作ってみようと、様々なサイトでマスクの型や作り方を調べて実際に作ってみました。でも、多くの人に使ってもらうのに本当に快適なのか、サイズは大丈夫なのか、正直に言うと製品として自信を持てませんでした。

いろんな形のマスクを試作してはみるものの、「これでいいのかな?」「つけ心地が悪くないかな?」とどこかしっくりこない状況が続いていました。

マスクではなく「手袋」を世に出そう

そんな時に、東京の知り合いから「感染対策として手袋の使用が増えている」という話を聞き、「これだ!」と閃きました。

今、自分たちにできること。

自分たちだからこそできること。

それは80年以上続けてきた手袋づくりです。

これまで作り続けてきた手袋をあらためて見つめ直し、今必要とされる手袋とは何か、どんな手袋が喜ばれるのか、どんな手袋なら人の支えになるのか、少しずつ形状を変えながら試作を繰り返しました。

そして、ようやく完成した手袋が「ハンドソックス」だったのです。

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