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連休最終日は必ず絶望していた会社員時代。

ゴールデンウィークが今日で終わる。朝、サラリーマンの夫が「今日はちょっと仕事やる。30分くらいで終わるやつ」と言って、バタバタとパソコンを開きだした。

休日だと言うのに、お疲れ様ですなあ。じゃあその間にnoteを一本書こうと思い、わたしもパソコンを開いた。

記事を書き終えて夫の方を見ると、まだバタバタしている。「うわ~困ったあ」と髪の毛をかいている。どうした夫。

「くっそ~パソコンのログインパスワード忘れてしまった~」

信じられなかった。わたしがnoteを1記事書き終えられるだけの時間を、夫は会社のパソコンのログインパスワードを思い出すことに費やしていた。30分で終わると宣言した仕事に、30分たっても手が付けられずにいたのだ。

夫のゴールデンウィークは長かった。その間、仕事のことなんて忘れて、夜更かしを満喫し、ぐうたらを謳歌し、今日一日を楽しむことに心血を注いでいた。パソコンのログインパスワードも忘れてしまうくらいに。

そもそも。わたしであれば、仕事のことがちらつく連休は嫌なので、30分で終わる仕事ならば、連休初日にやっつけてしまうと思う。でも夫は、最終日まで仕事のことなんて頭から消し去り、楽しみ切った。見事なまでに。なんなら、「今日って日曜よな?明日から俺仕事だよな?まぁ、もう十分休みましたしなあ~」とへらへら笑っていた。これはほんとうに同じ生命体の発言なのだろうか。

会社員に適性ありすぎるだろ…。

わたしは、それができなかった。好きで選んだ仕事、やさしい同僚に恵まれていても、休み明けに会社に行くのがどうにもこうにも苦手だった。歯ぎしりしすぎて歯が欠けそうだった。通常の日曜ならアタック25が終わったあたりから、長期連休であれば最終日の前日の夜から憂鬱と不安感に支配されていた。月曜の午後になれば落ち着くのだけど。小学校のころにはすでにそうだった。

なんなんだろうな。

結局、数年前に家で仕事をすることになってからはその憂鬱は消えたので、たくさんの人がいる場所に行くのが気をつかうのでしんどい、人の目を気にしすぎるのでしんどい、ということなんだろうと解釈している。わたしにとって、サザエさん症候群の特効薬は在宅だった。

ちなみにその後、夫は無事にパスワードを思い出した。「よっしゃ~!」と大きな声を上げて、結局仕事は15分もかからずに終わらせていた。連休前にやっとけばいいのに。

また明日から、何でもない平日が始まる。基本モードが「生きづらい」の人間は、生きづらいなりに工夫して生きていきたいと思う。


おわり

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