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「越境PR」のすすめ〜広報っぽい仕事が減りつつある私がPRパーソンとしてやっていること #PRLT Advent Calender 2021

「PRパーソン」と聞いたとき、あなたはどんな仕事をする人だと想像しますか?

プレスリリースを書く人、メディア対応をしている人、コーポレート系のSNSを更新してる人……その通り、発信にまつわる広報活動の中核を担っているケースが多いと思います。とても大事な仕事です。

でも、それだけではありません。そんな話をしたいと思います。

この記事は #PRLTアドベントカレンダー2021  の15日目(12/15)にエントリーしています:)

PR Opsになって1年、進んで「越境」するようになった

「越境PR」って?

2020年8月から週4日は、ヘルステックスタートアップ・Ubieの「PR Ops」として働いています。※週1分の時間は好きなことしてる

PR Opsとは「PR」の「Ops(Operations)」に特化したポジション。UbieにはOpsという組織全体の生産性向上をミッションとする職種郡があり、PRのバックグラウンドをもってそこに向き合うから「PR Ops」な訳です。

そのため、"PRっぽくない?仕事"でも、チームひいては組織全体の生産性やステークホルダーへの影響度合い、OKRを鑑み、自分がすべきだと判断したことはガンガンやっています

Ubieは社員が倍増したり、新組織や事業ができたりと会社が大きく前進しているフェーズということもあり、PRっぽくない?仕事をすることが増えました。

このように、PRっぽくない?仕事も率先してやっている状況を「越境PR(PRど真ん中から越境する)」と呼んでみています。

なんで越境するのか?

PR(パブリック・リレーションズ)って一言でいってもその守備範囲はほんとうに幅広いものです。PR Table久保さんもちょうどアドベントカレンダーで言及されていましたね。

いわゆる広報活動(発信活動)にフォーカスするならまだしも、「PR」は一人では到底やりきれるものではありません。Ubieは幸いPRチームができ始めており、自分やチームメンバーのケイパビリティと組織のMustを照らし合わせた結果、自然と越境しはじめた、というのが実情に近いです。

今年に入ってから、「haruこれやれそうだよね?分かり手だよね?」というコミュニケーションが増えました。社内Slackのいろんなところに出没したり、やりたいことや副業・ #PRLT での活動内容をTwitterやSlackのtimes(個人チャンネル)で発信してたからかな。中には、実はやったことない業務もありましたが、目的やHowをすり合わせるうちに「出来そうだし、私がやらなければ誰がやるんだ」と駆り立てられました。

できることが増えたり、いろんなメンバーといろんな仕事をしたりするうちに、まわりまわってど真ん中のPRオペレーションの改善点やもっとすべき点まで見えてくるものです。いい循環の中に身を置き出したな、と実感しています。

PR Opsのわたしがやってること

「越境」しはじめるとPR担当者としてやる / やれる仕事が無限に増えていきます。

そんなとき、メンバーを増やそう、つまり採用に動きたくなるのが人間の常。そんな簡単にはいかないから苦労するわけですが。

ちょっと待って。それって増員できないというより、増員するための準備ができてないだけなのでは?新メンバーの業務範囲や増員効果の解像度があがらないままなんとなく進めようとして、結果的に社内に理解を得られなかったり面接でお互いがピンとこなかったりすること、あるのでは?(これは自分にも問いかけている)

そこで、こんな業務もあるよ、を知るきっかけになればと今やってることをまとめてみます。

PR Opsとしてやっていること(文字が小さくなってしまったので拡大してね)
※主な業務を羅列しただけで、付箋の数が少ない=割合少ないではない

図をふまえてダイジェストすると、こんな感じ。

  • いわゆる社外広報活動はあまりやっていません。白い部分は相方のcorinがほぼやっていて、わたしは壁打ち相手的な存在です。そのため、外向けというより社内向けの業務比重が増えています。

  • PR戦略立案など大きなうねりをつくる仕事はUbieではPR Devの業務なのでそもそも書いていません。とはいえチームオフサイトでロードマップ策定などは積極的に関わっています。

  • ユニークなものだと採用広報っぽい仕事のうちの「全員のブログお尻たたき」。Ubie Discoveryはメンバー個々の発信を重視しており、全員が定期的にブログを書く仕組みを作って運用しています。具体的には、月に10件くらいのブログがアウトプットされるよう全員分のスケジュールを引いては地の果てまで(公開するまで)追っかけています。

  • Ubieは人事がいないので、Opsという職種郡全体に関わる業務にも一定のリソースを割いています。PRポジションでないメンバーでも一次面接を担当したり、人材要件をみんなで策定したり、毎月ある新入社員向けのオンボーディングでOpsを解説するコーナーを担当したり。

  • 他ホラクラシー(わかりやすく言うと他職種)の仕事をすることが増えています。マーケ(SEO対策)やUSサポート、新規メディアの立ち上げとか。出来そうなことを出来ることにしてるところ。

  • 中でも直近は他ホラクラシーに関わる秘密なお仕事にリソース割くことが増えつつあるので、この辺はおいおい…肝心な部分があまり書けなかった……

PR Opsとして来年やりたいこと

今年はだいぶいろんな業務に手を出してしまったので、本来のWillであった、持続可能な"死なないPR"づくりに一定期間はもう一度フォーカスしたいです。考えていることとしては、オープンなプレスルームつくるなど、体制自体を強固なものにしつつ、その過程や実態をオープンに発信したい。

※Ubie Affection PRチームではオープンファクトブックオープン座談会など、オープンにPR業務に取り組むことを少しずつ始めています

そうやって、Ubieのみならずあらゆる団体で、誰もがちゃんとPRに入門できて続けられる世の中をつくりたい。

そのためにも、PRにぐぐっと目線や視点を向けるときと、PRっぽくない?ところに積極的にトライするときを、上手に行き来できるようになることが来年の目標です。

おわりに

今年の #PRLT アドベントカレンダーにも同じような内容を書いている方がいて(ノヴィータ中根さん)、PRの仕事ってどんどん領域がとけてるな〜と感じています。

メディア露出は大事。コミュニケーションプランをつくるのも大事。全部大事だし、全部が組織や事業に影響するからこそ、フォーカス範囲を都度見極めつつ、早いところチームをつくっていけるとハピネスですね

わたしは、PRはすべての経営活動の土台になると信じています。ゆくゆくは概念や一般的なスキルとして定着して、「PR担当者」自体が消えてもいいのかも

そう考えると、出来ることを増やしておくのは悪くない。
もっと「越境」しよう。

ひとりPRだったときは、もっとイケてるPR戦略つくれるようにならねば!とPR業務を全うすることに必死でそんなことを思う余裕すらなかったけど。いまのわたしなら向かっていける。

もはや”境”目を”越”えるなんて感覚自体をなくそう。そんなことを思った2021年の終わりでした。

あなたのサポートがわたしのパワーになります:)