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新幹線開業前の長崎本線はどんな感じだった?[2021年冬九州旅行⑤]

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2022年秋に開業した西九州新幹線(武雄温泉~長崎)は長崎・佐賀県内の在来線を大きく変貌させました。特に長崎本線に関しては一部区間が非電化になり、逆に不便になったという声も聴かれないわけではありません。
今回は新幹線開業前の長崎本線を全線乗車して、どのような状況だったかを後世に残すことに重点を置きたいと考えています。

鳥栖ー肥前山口

[鳥栖(12:04)→長崎(15:24)]
特急かもめ・みどり・ハウステンボス号がそれぞれひっきりなしに鳥栖駅のホームに発着していきますが、1日に数本しかない長崎駅まで行く普通列車が正午前に入線してきました。乗客層はやはり高校生。ちょうど終業式かなんかで半ドンだったのでしょう。
始発駅からさっそく座席が埋まるどころか立ち客も出始める盛況ぶりで、もう少し両数を増やしてあげるべきではないかと思いましたが、本日はイレギュラーな日なのでそれはやむなし。
そんな状態が佐賀駅まで続き、そこで乗客が半減。別の高校に通う生徒たちが乗ってくるのかなと思っていたら、そんなことはありませんでした。佐賀駅6分の停車で引き続き長崎県へと向かいます。
15分で肥前山口駅に到着。現在の江北駅です。ここで高校生の集団はほとんど降りて、車内はガラガラに。ここでは17分の停車がありましたが、接続してくる列車から乗ってくる人は皆無でした。

佐賀駅を出たところ 立ち客はいません

肥前山口ー諫早

ここからは有明海沿いを走ることになります。海の向こうには島原半島が見え、雲仙岳はてっぺんが雲に隠れてしまっています。
肥前鹿島駅と肥前浜駅はそれぞれ観光地として名高く、そこから観光客が乗ってくるかと思っていましたが、やはり乗ってきませんでした。普通列車なんか使わずにかもめ号か車を使ってしまうんでしょうか。この頃からは完全に18キッパー御用達の普通列車と化していました。
肥前山口駅から肥前飯田駅までの「肥前7連続」を過ぎると、肥前大浦駅で11分の停車があります。その後の湯江駅でも8分、東諌早駅でも4分の停車があり、特急に進路を譲りながらゆっくりと進んでいく様はまるで亀のようでした。
そして、14時45分に諫早駅に到着しました。

有明海が間近に広がる
すっからかん

諫早ー長崎

諫早駅では座席が埋まるぐらいの乗車があり、賑わいを取り戻したように思えました。
この列車は市布経由と呼称される長崎本線の新線を通るルートを採用しています。長崎市内に至るまでには、海沿いを走る旧線とトンネルで貫く新線の2種類が存在し、新線のほうが時短効果が当然高いわけです。
市布駅と現川(うつつがわ)駅でそれぞれ通過待ちを行ったうえで、いよいよ"長崎トンネル"で市内に向けて猛突進していきます。時速100kmを超える大爆走を数分間行ったら、長崎市の中心部に最も近い浦上駅に着きます。ここで乗客の大半が下車して、残りの乗客はお隣の終着長崎駅で降りたのでした。

鳥栖から長崎まで3時間の旅路でした

おわりに

当時記しておいたメモをもとに構成してみました。
私が抱いた感想としては、今回非電化になった区間はそのようになっても致し方ないのかなということです。とある日のとある1列車しか乗っていないので、それだけで決めつけてしまうのは申し訳ない気持ちにもなりますが、乗客がいなさすぎるのが感想の決め手です。
数年以内に開業後のNew長崎本線に乗車してみますので、乗車次第、また記事を書いてみようと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

⑥につづく

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