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時間のかかる仕事ほど『後回し』にせよ!

「時間のかかる仕事から先にやりなさい」

 この言葉は誰でも言われたことがあると思います。昔から言われていることで、今でもそう教えているところはたくさんありますね。例えば、

 α…30分
 β…10分
 γ…3分

と、3つの作業があったとしましょう。先に述べた言葉通りに作業を進めていくなら、α→β→γ の順番でやることになります。ほとんどの人が「それが正しい」と考えています。正しいから、現代でもその順番でやり続けているし、そう教えているのだと思います。ただ、ここで残念なお知らせがあります。

 この方法は間違っているのです。

 昔からそれが正しいとされ、脈々と受け継がれてきた方法なのですが、実はこの方法は間違っているのですよ。こう言うと全否定になってしまうので、もう少し正確に言うと『間違っている場合がある』ということです。
 では、どんな場合において『間違い』になってしまうのか?

 『時間のかかる作業』には【2種類】あります。

 A. 作業の始まりから終わりまで、ずっと付きっきりになる作業
 B. 始まりだけ関わり、作業が終わるまでは放っておいていい作業

 この2種類があります。『α…30分』の作業には2種類あるのです。
 A は、『自分でPCにデータを入力する』『キャベツの千切り』などです。
B は『他人にデータの入力の指示を出す』『炊飯器のスイッチを入れる』などです。

 どちらも同じ『時間がかかる作業』なのですが、こうして見比べてみると【まったく違う作業】になっていることが分かりますね。
 しかし、ほとんどの人がこの2種類の作業を《混同》し、区別していない、区別できていないのです。区別できない理由は簡単で、先述のように「時間のかかる仕事から先にやりなさい」と言われたからです。

 A の場合では「時間のかかる仕事から先にやりなさい」と言いますし、言われます。
 B の場合でも「時間のかかる仕事から先にやりなさい」と言いますし、言われます。

 どちらの場合でも【同じ言葉】を使うのです。

 んで、ここから本題なんですが、α→β→γ の順番でやるのが正しいのは【B の場合だけ】なのです。A の場合は正しいとは限らないのですよ。
 B の場合は、先にそれをしておかないと何も始まらないからですね。そして、最初にそれをすればあとは放っておいて、自分は『次の作業』に移れます。時間を効率的に使う行動になっています。

 では、A の場合はどうでしょうか?

 A と B との違いは、A はその作業に『ずっと付きっきりになる』ことです。放ったらかしにはできない作業です。ですので、 A の場合は《どんな順番でやってもトータルの時間は変わらない》ことになります。

 仕事の効率を上げるために、

 1. 時間を減らす
 2. 数(量)を減らす

の2つの視点から見ますが、どちらに重点を置くかは人によって違いますし、仕事内容によっても変えていきます。『1. 時間を減らす』は、B の作業で行います。時間を有効活用していますので自然なことですが、A の場合はその視点からでは見れません。『付きっきり』になりますので、物理的に不可能です。(まぁ「作業速度を上げればいい」とのツッコミには賛同しますが、そちらには行かないでください。)

 作業に『付きっきり』になるA の場合に、『2. 数(量)を減らす』の視点から見ることになります。つまり、早く終わる作業から始めるのです。そうすることによって作業の数(量)を減らすことになりますね。つまり、

 α→β→γ の順番でやる のではなく、
 γ→β→α の順番でやる のです。

 順番が『逆』になります。
 α→β→γ の順番でやると、30分経つまでは作業が3つありますが、γ→β→α の順番でやると、たった13分であと1つ(α)だけになります。

 α→β→γ の順番だと、30分間ずっと3つのことを頭に入れておかなければなりませんが、γ→β→α の順番だと、たった13分であと1つのことだけ考えればいい状態になるってことですね。

 時間のかかる仕事を後回しにすることが正しいことになるのです。

 仕事には『プレイヤー(部下)』と『マネージャー(上司)』の2つの立場がありますが、A と B を双方に分けるなら、

 プレイヤー(部下)… 自分でPCにデータを入力する - A
 マネージャー(上司)… 他人にデータの入力の指示を出す - B

と、なります。だから、部下と上司では『順番が逆になる』ことがあるのです。

 上司からすれば「時間がかかるから先に指示を出した」のでしょうが、部下からすれば「時間がかかるから、先に簡単な仕事を終わらせてからにしよう」と考えることがあるのです。
 「全体像が見えてないな」で終わらせてもいいのですが、であるならば、全体像が見えている立場の人がしっかり【優先順位】を伝えなくてはなりませんね。

 自分はどんな解釈をしているのか、相手はどんな解釈をしているのか、仕事の性質はどちらなのか、ちゃんと区別できているのか…などを考えてみてください。



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I Miss You Fierce · Rendez-Voodoo


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